三国一の読書野郎2017※番外編
2月は「週刊文春以外の書籍・雑誌を買わない月間」にしていた。買いたい本が山積になって、逆に反動で3月は買ってしまうのではないか。昨日3日はごらんの10冊を購入しました。3日で読むぞ〜。
2月は「週刊文春以外の書籍・雑誌を買わない月間」にしていた。買いたい本が山積になって、逆に反動で3月は買ってしまうのではないか。昨日3日はごらんの10冊を購入しました。3日で読むぞ〜。
狙いすぎても嫌味になる
人気ミステリ作家になった真梨幸子の「イヤミス短編集」を読む。
う~~む。最初は面白いのだが、「イヤミス」を意識しすぎると、あざとさが透けて見えてくるんだよな。トリックのためのトリックも浮き彫りになってしまうのだよ。要するにイヤミスの自己目的化はつまらないんだよ。
何かもっと、ぐっと引っ張るサムシング・エルスが欲しい作家だなあ。
おばあさん探偵、頑張る
元気な76歳のおばあさんが探偵役で頑張るミステリ「その日まで」を読む。吉永南央の「紅雲町珈琲屋こよみ」シリーズの第2弾である。
市井の人々の善意と悪意が微妙に絡まって、物語は進む。地方都市のいやらしさと魅力が相まって、なかなかに読ませます。
やくみつる、今日はどこまで行ったやら
「やくみつるの秘境漫遊記」を読む。多忙な中、本当に地球上を飛び回っているんだな。驚いた。しかもかみさん連れ。どれだけ、愛妻家なんだよ!
私とほぼ同い年。私にはこれほどのバイタリティーは既にない。でも、いいんだ。人それぞれだしな。
後期高齢者が主人公のコージー・ミステリ
北関東の地方都市でコーヒー豆と和食器の店をちんまりと営む76歳のおばあさん・杉浦草が主人公のミステリ連作短編集。常連たちの会話などをきっかけに、街の小さな事件をコツコツ探る草さんの姿がいじらしいです。調べている最中に、徘徊と勘違いされたりと、老人ゆえの哀しみも伝えているのがミソ。高齢化社会対応ミステリです。シリーズになっていているので、まだまだ楽しめます。
☆☆☆★
塩田武士、うまいぜ。面白いぜ。
わが塩田武士ブーム、止まらない! 今度は職も男も失った30女が流れてきた神戸で偶然出会った老人からオーケストラの再生を託される物語。解説にもあるが、「気持ちのいい」小説である。音楽が降り注いでくる小説である。まあ、予定調和と言ってしまえば、確かにそうなのだが、許す。300ページ前後と、決して長いとは言えない尺なのに、これだけのことを盛り込める力量を買う。将棋小説「盤上のアルファ」とリンクしているところも面白い。
☆☆☆☆
雑誌「みすず」連載のエッセーをまとめたもの。最近、この手の俳句エッセーが好きになってきた。著者は今年90歳になる熟達の作家である。「犯罪紳士録」などを昔読んだ記憶がある。
気になる句もいろいろ。
朝寝して寝返りうてば昼寝なり 風天
渥美清の句である。江戸期の雑俳集「武玉川」からは
津波の町の揃ふ命日
正月が四十を越せば飛んで来
が印象的だ。
☆☆☆★
平山夢明の狂った世界全開の短編が4編、収められている。どれも、行っている。まともな人間では考えつかない、異常な物語に、呆れつつも引き込まれる。映像化は絶対に不可能。ある意味、すごい作家であるな。現代的な、あまりに現代的な小説である。
☆☆☆★
塩田武士、才能あるな! 昨年末、「罪の声」を読破した余波を買って、「盤上のアルファ」を購入する。よみはじめたら、たちまちに夢中になり、一気読みだ。2時間かからずに読み終えたぜ。
「罪の声」のシリアスさに比べて、こちらはコミカルなのだ。社会部サツ回りをクビになり、文化部に左遷された記者が異能の棋士志願者と知り合い、互いに高めていく物語。小説現代長編新人賞を受賞した。著者は元神戸新聞の記者で、体験がリアリティーを醸し出している。面白い!
☆☆☆☆
2017年1冊目
念頭を飾るにふさわしい一冊です。ミステリとしても、夫婦小説としても、八十八ヶ所巡礼小説としても面白い。昨年の国内ミステリの収穫と言える。お勧めします。
☆☆☆☆★
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