本を読む日々2015⑦
生きていくことはかくも切ない
西加奈子は好きな作家だ。その作風はいつも、切なすぎるほどに切ない。「ふる」を読み終えたが、やはり切ない。しかし、そこに希望がある。
<口上>池井戸花しす、28歳。職業はAVへのモザイクがけ。誰にも嫌われないよう、常に周囲の人間の「癒し」である事に、ひっそり全力を注ぐ毎日。だが、彼女にはポケットにしのばせているICレコーダーで、日常の会話を隠し録るという、変わった趣味があった。
<双子山の目>生きなくてはならない、愛さなければならない、人に優しくしなければならない。そう思いながらも、日常は常に覚めていて、互いに互いの距離感をにらみながら、生きていくしかない。だが、そんな日常の中にも奇跡は降ってくる。そんなほんわかした、気持ちになれる小説でした。
<双子山評定>☆☆☆☆⇔ 西加奈子の才能に感心すること間違いありません
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