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書評としての現在2014⑦

思いが重い

 西加奈子の「白いしるし」を読了する。この作家、私は買っている。出るたびに、読んでいる。この作品は初期のものなのかな。ちょっと、こなれていない何かがあり、そこが読んでいてひっかかり、若い女性の思いが重すぎると思った。

<口上>女32歳、独身。誰かにのめりこんで傷つくことを恐れ、恋を遠ざけていた夏目。間島の絵を一目見た瞬間、心は波立ち、持っていかれてしまう。走り出した恋に夢中の夏目と裏腹に、けして彼女だけのものにならない間島。触れるたび、募る想いに痛みは増して、夏目は笑えなくなった―。恋の終わりを知ることは、人を強くしてくれるのだろうか?ひりつく記憶が身体を貫く、超全身恋愛小説。

<双子山の目>私自身が、こういう恋愛小説について行けなくなっているのかもしれないとも思う。しかし、私はその年代しか読めない小説などと言うものを信じない。優れた小説はすべての世代に感動を与えるはずだ。そう思うと、やはり、この小説そのものにどこか問題があるのではないかと、傲慢に考えるのである。

双子山評定:☆☆☆

白いしるし (新潮文庫)

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