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まだまだ読むぞ2013※102

まじめな作家のまじめな短編集

 仙台出身の作家・熊谷達也の短編集「稲穂の海」を読む。高度成長期以降の東北がどのように変わっていったのか。まじめな作風に好感が持てる。
<口上>昭和40年代、宮城県。捕鯨船の漁師たちは捕獲禁止の流れに不安を覚え、稲作農家は減反政策で前途多難な状況を迎える。庶民生活には自家用車が登場し、団地が建ち始めるが…。消えゆくものと始まるものが混在する時代に、希望と不安を抱えてたくましく生きる人々と、暮らしの真の豊かさを描き出す作品集。

<双子山の目>この作家は「3・11」以降も郷土を強烈に意識しながら活動を続けている。その、今日の活動を無意識的にも先駆けてしまったのかもしれぬ。右肩上がりの時代、人々は何かを信じていた。そう、明日を。それは決して、東北だけの姿ではない。

双子山評定:☆☆☆★
稲穂の海 (文春文庫)

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