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まだまだ読むぞ2013㉜

新しい清張像はあるか

 新潮文庫が2月から「松本清張傑作選」として、現役作家らにテーマ別に清張の短篇をセレクトさせたアンソロジーを刊行している。浅田次郎セレクションの「悪党たちの懺悔録」は朝鮮戦争時に九州・小倉で起きた黒人兵の大規模脱走事件を扱った「黒地の絵」など7篇を収める。2009年に単行本となった「コレクション」の文庫化である。

<口上>なぜか懐しい。懐しいばかりか、少しも古びてはいない。風景描写などはことさらないのに、ありありと時代の景色を読み取ることができる―(浅田次郎)。松本清張を文学史上の「怪物」として敬愛する短編小説の名手が選んだ、卓抜した人物造形と生の悲哀ともに描かれた7つの名編。「ロ秋々吟」「カルネアデスの舟板」「ある小官僚の抹殺」「黒地の絵」「空白の意匠」「大臣の恋」「駅路」を収録。

<双子山の目>私は松本清張の熱心な読者ではない。高校時代、「砂の器」がバカ流行した際には読んだけど(映画「砂の器」の方が原作より数十倍も素晴らしい!)。あと「日本の黒い霧」「昭和史発掘」のような現代史ミステリは読んだが、短篇などは初めての経験かもしれない。

 しかし、どれも昭和30年代に発表されたものだが、「キレ」がいいのだ。今風に言えば、「エッジが利いている」のだ。読者を楽しませ、驚かせることに主眼をおくという、作家としての宿痾をもっていたことがよくわかる。楽しめるアンソロジーである。

双子山評定:☆☆☆

松本清張傑作選 悪党たちの懺悔録: 浅田次郎オリジナルセレクション (新潮文庫)

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