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まだまだ読むぞ2013㊱

もはやマンガ

 またもや池井戸潤。現在、刊行されている単行本として唯一未読だった「民王」を読み終えた。内閣総理大臣が、自分のどら息子の肉体と心が入れ替わるという、すでにマンガの域に達してしまった小説である。

<口上>ある日突然、首相・武藤泰山と、武藤の大学生のドラ息子・翔の中身が入れ替わってしまう。原因もわからないまま、やむなく泰山の変わり身となって国会に出ることになった翔。遊んでばかりの日常を送ってきた翔には、国会でおこなわれる討論や質疑応答など、到底理解できない。幼稚な発言を繰り返す上、首相だというのに文書に書かれた漢字すら読めず誤読を繰り返すという状況に。首相と息子の入れ替わりなど夢にも思わない世間では、一国の代表とは言いがたい言動に対する厳しい批判が渦巻く。またそれと時を同じくして、泰山のまわりでは、閣僚の酔っ払い発言やスキャンダル、献金問題などが相次ぐ。国を背負うはずの大人たちに、一体何が起こったのか―。本物の大人とは、国を動かす政治とは何か。胸がスカッとする、痛快エンタメ政治小説!

<双子山の目>楽しくなければ、読書ではないと言われればその通りなのであってさ、面白いことは面白いよ。でも、池池戸、かなり無理して書いているのではなかろうか。「ね、ね、面白いでしょ」といった媚が行間に感じられて、居心地が悪い。

双子山評定:☆☆☆

民王

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