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まだまだ読むぞ2013⑧

中小企業の意地に感激

 池井戸潤の直木賞受賞作「下町ロケット」を読み終えた。さすがである。一気通巻読みである。中小企業vs大企業という池井戸得意の構図ながら、爽やかな読後感を残すのである。

<口上>主人公・佃航平は宇宙工学研究の道をあきらめ、東京都大田区にある実家の佃製作所を継いでいたが、突然の取引停止、さらに特許侵害の疑いで訴えられるなど、大企業に翻弄され、会社は倒産の危機に瀕していた。一方、政府から大型ロケットの製造開発を委託されていた帝国重工では、100億円を投じて新型水素エンジンを開発。しかし、世界最先端の技術だと自負していたバルブシステムは、すでに佃製作所により特許が出願されていた。宇宙開発グループ部長の財前道生は佃製作所の経営が窮地に陥っていることを知り、特許を20億円で譲ってほしいと申し出る。資金繰りが苦しい佃製作所だったが、企業としての根幹にかかわるとこの申し出を断り、逆にエンジンそのものを供給させてくれないかと申し出る。帝国重工では下町の中小企業の強気な姿勢に困惑し憤りを隠せないでいたが、結局、佃製作所の企業調査を行いその結果で供給を受けるかどうか判断するということになった。一方、佃製作所内部も特に若手社員を中心に、特許を譲渡してその分を還元してほしいという声が上がっていた。
そうした中、企業調査がスタート。厳しい目を向け、見下した態度をとる帝国重工社員に対し、佃製作所の若手社員は日本のものづくりを担ってきた町工場の意地を見せる。

<双子山の目>大銀行、大企業の醜さと中小企業、ベンチャーたちの爽快さを対比させる池井戸の語り口は、マンネリと言えばマンネリ。それなのに、ぐいぐいと読ませてしまうのはなぜなのだろう。

 やはり日本人は「ものづくり」というものに、成長の原点を見いだすのだろうな。金利とかではなく、ものそのものに。しかも、中小企業が、大企業以上の高い技術を持っているという設定は、まさに日本人の心情の真ん真ん中を突くのである。感動した。

双子山評定:☆☆☆☆

下町ロケット

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