三国一のクラシック野郎2012①
迫力のシューベルト
年の瀬、せめて夫婦だけでも、ゆったりとした気持ちでいようと、6日夜、札幌コンサートホ-ル・キタラにドイツのピアニスト、ゲルハルト・オピッツのリサイタルを聞きに行く。
オピッツは ことし59歳。ウィルヘルム・ケンプに学び、「ドイツ・ピアノの正統派」の異名を持つ。
プログラムはまさにドイツ正統派。シューマン「子供の情景」はゆったりと弾き私の脳内ではα波が出まくり、眠たくて仕方なかった。
シューベルト「即興曲集」はすごい迫力で、弾ききった感じである。全力疾走、鬼気迫る演奏で会場をどよめかせた。なかなかに、外連味もあるピアニストのようで、演奏スタイルがどこか演技じみている。
中入り後はベートーベンのソナタ2曲。第8番「悲愴」は、何だか軽く流した感じ。ジャズピアニストのような、「軽み」が特徴的だった(悪口じゃないよ。良い意味でね)。
そして第23番「熱情」。第1楽章、第2楽章は次第に盛り上がる感が積み重なり、重層的な演奏で良かったのだが、第3楽章では疲れ切ってしまったようだ。息を切らせてしまったような演奏が少し、残念であった。
しかし、久ぶりの生のピアノを十二分に堪能することができた。それにしても、ドイツ音楽というのは、「男の音楽」である。汗臭い。女の介入を許さない。そんな気がしたね、私見ながら。
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