三国一の読書野郎2012※165
気持ちの悪い小説
小野不由美の「残穢」を読了。何とも、気持ちの悪いホラー小説である。ホラーなのだから、気持ちが悪いのは当たり前なのだが、何というか、日本的な湿気を帯びた気持ち悪さが独特なのだ。
<口上>怨みを伴う死は「穢れ」となり、あらたな怪異の火種となるのか。畳を擦る音が聞こえる、いるはずのない赤ん坊の泣き声がする、何かが床下を這い廻る気配がする。だからあの家には人が居着かない。何の変哲もないマンションで起きる怪奇現象を調べるうち、浮き上がってきたある「土地」を巡る意外な真実。著者9年ぶりの500枚書き下ろし、戦慄のドキュメンタリー・ホラー長編。
<双子山の目>一人称で語られており、実在の人物も出てくるので、これはドキュメンタリーなのかという疑問さえ頭に浮かぶ。その土地に憑いた怨みが、時代を超えて、現れる。まさに、日本的である。
双子山評定:☆☆☆★
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