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三国一の読書野郎2012※149

爽やかな少年たち

 北大出身の作家・佐川光晴の「おれたちの青空」。親と離れて札幌の施設で暮らす少年・少女たちが、たくましく、すがすがしく生きていくお話。とだけ書くと、何ともべたな物語のようだが、さにあらず。現代に生きる少年たちが直面する苦悩もきっちりと描いていると思う。

<口上>父親が服役中の陽介、虐待の記憶に苦しむスポーツ万能の卓也。札幌の児童養護施設「(ほうぼうしゃ)」に暮らす仲間も高校受験を控え、悩める時期を迎えている。ある大雪の朝、卓也は「家出」を敢行するが…(「小石のように」)他全3篇。高校進学への迷いと未来への希望―陽介と卓也に旅立ちの時が来た。第26回坪田譲治文学賞受賞作『おれのおばさん』に続く感動の青春小説。

<双子山の目>

双子山評定:☆☆☆

おれたちの青空

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