三国一の落語野郎2012⑤
昇太はやっぱりアナーキー
道新ホールにて、かみさんと「春風亭昇太独演会」に行く。8月29日午後7時開演。
昇太、久しぶりだ。一昨年だったか、西の方にある「ちえりあ」ホールで、落語芸術協会系の芸人が集まる会に出たのを観に行ったが、先に出た噺家とネタがかぶっていた。「もうベテランなんだから、しっかりせい」と思ったものだ。
最初に私服姿の昇太が現れ、軽くトーク。この日の札幌は猛暑だったが、東京から来ると涼しいそうだ。
前座は瀧川鯉ちゃ「桃太郎」。まあまあか。この人、ずいぶん老けて見えるけど、幾つなんだろう、と思わせる風貌が印象に残った。
続いて、立川生志。「反対車」をかけました。うまい! この人は談志の直弟子だそうです。なかなか、真打ちになれなかった恨み辛みをぶつけていたけど、その下積みが確実な芸を生み出していると思いました。談志の慧眼に驚かされます。
昇太はまず「二十四孝」。いいねえ。長屋のバカがよく描けている。続いては「宿屋の仇討ち」。こちらも、三バカトリオがよく描けている。
総じて昇太、バカを演じさせると、とても、うまい。これは本人がバカではできないことだ。昇太、「笑点」のレギュラーになってから、どうもお茶の間向けというか、おとなしくなっちまった印象もあるが、何の。まだまだ、狂気を秘めた、アナーキーな」芸風の噺家であることを証明してくれた高座である。満足。
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