最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« 三国一の読書野郎2012※123 | トップページ | 三国一の読書野郎2012※125 »

三国一の読書野郎2012※124

人はなぜ、差別するのか?

 その根源的な問いを突きつけるノンフィクションが髙山文彦の「どん底」である。九州で起きた自作自演の差別問題を描きながら、人間の心の底知れぬ不気味さに迫っている。感心した。

<口上>03年12月から09年1月まで、被差別部落出身の福岡県立花町嘱託職員・山岡一郎(仮名)に対し、44通もの差別ハガキが送りつけられた。山岡と部落解放同盟は犯人特定と人権啓発のために行政や警察を巻き込んで運動を展開していったが、09年7月に逮捕された犯人は、被害者であるはずの山岡一郎自身だった。5年半もの間、山岡は悲劇のヒーローを完全に演じきった。被害者として集会の壇上で涙ながらに差別撲滅と事件解決を訴え、自らハガキの筆跡や文面をパソコンを駆使して詳細に考察し、犯人像を推測していた。関係者は誰も彼の犯行を見抜くことができなかった。被差別部落出身で解放運動にたずさわる者が、自らを差別的言辞で中傷し、関係者を翻弄したこの事件は、水平社創設以来の部落解放運動を窮地に陥れた。06年の大阪「飛鳥会」事件で痛手を負っていた部落解放同盟は、この自作自演事件で大打撃を被ることになった。 なぜ山岡はハガキを出さざるを得なかったのか--現代の部落差別の構造と山岡の正体に鋭く迫りながら、部落解放同盟が”身内”を追及する前代未聞の糾弾のゆくえを追う。週刊ポスト連載「糾弾」から改題。

<双子山の目>

双子山評定:☆☆☆☆

どん底 部落差別自作自演事件

« 三国一の読書野郎2012※123 | トップページ | 三国一の読書野郎2012※125 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 三国一の読書野郎2012※124:

« 三国一の読書野郎2012※123 | トップページ | 三国一の読書野郎2012※125 »

2022年3月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31