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三国一の読書野郎2012※120

一作ごとにうまくなる

 ご存じ、釧路出身の直木賞候補作家・桜木紫乃。最新作「起終点駅」は短編集なのだが、実にうまいと思ったね。この作家、確実に進歩している。まだまだ、直木賞受賞の目はあるぞ。

<口上>笹野真理子が函館の神父・角田吾朗から「竹原基樹の納骨式に出席してほしい」という手紙を受け取ったのは、先月のことだった。10年前、国内最大手の化粧品会社華清堂で幹部を約束されていた竹原は、突然会社を辞め、東京を引き払った。当時深い仲だった真理子には、何の説明もなかった。竹原は、自分が亡くなったあとのために戸籍謄本を、3ヶ月ごとに取り直しながら暮らしていたという――(「かたちないもの」)。道報新聞釧路支社の新人記者・山岸里和は、釧路西港の防波堤で石崎という男と知り合う。石崎は60歳の一人暮らし、現在失業中だという。「西港防波堤で釣り人転落死」の一報が入ったのは、九月初めのことだった。亡くなったのは和田博嗣、六十歳。住んでいたアパートのちゃぶ台には、里和の名刺が置かれていた――(海鳥の行方」)。雑誌「STORY BOX」掲載した全6話で構成。

<双子山の目>

双子山評定:☆☆☆☆

起終点駅(ターミナル)

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