三国一の旅打ち野郎2012②
わがホームタウン、水元へ
老いた両親の顔をたまには見に行かなければと思い、かみさんと上京する。本当は、ゴールデンウィークのあたりに行こうと思ったのだが、航空券などがバカ高かったので、時期をずらした。
宿は銀座の銀座日航ホテル。本当は、浅草あたりが良かったのだが、スカイツリー開業の影響だろうね、どこも開いていなかったのだ。
宿に荷物を置いて、まずは上野の東京国立博物館へ。ボストン美術館から里帰りしている日本美術の至宝を見る。
もの凄い人出である。「平治物語絵巻」「吉備大臣入唐絵巻」などの絵巻物は、長蛇の列が全く途切れず、見ることができなかった。
しかし、曽我粛白の「雲龍図」などはたっぷりと見た。平安期の仏画や仏像なども、また。
これだけの美術品が、幕末・明治に流出してしまったのだよなあ・・・。
しかし、思う。不景気だ、震災の影響だとはいえ、平日の午後に、これだけの人間が古美術を鑑賞しに博物館にやってくるということは、ある種の、文化の爛熟性を現しているのではないか? 到達点というか、ある意味、たいしたことではないか、と思ったのである。
そして、金町へ。京成の上野駅から向かう。
写真は金町駅周辺。ここから歩いて15分ほどで水元になる。ここには、小学校の3年生から、大学2年で家を出るまで住んだ。ホームタウンであるが、最近は変貌著しい。その昔、引っ越してきたころは、夏の夕方にはコウモリが群舞していた。畑がいっぱいで、肥だめもあった。今では、こぎれいなマンションばかりが目に付くが。
三菱製紙の企業城下町的なところもあったのだが、工場は既に撤退。跡地にはいま、東京理科大のキャンパスが建設中である。
もう、戻らない、戻れないであろうホームタウン。何だか、鼻の奥がつんとなる。
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