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三国一の読書野郎2012※88

これはいい! 泣かせる物語だ

 中場利一という大阪テイストたっぷりの作家がいる。作品を読むのは今回の「雨の背中」が初めてだが、うむ、なかなか読ませ処がわかっている作家だという印象をもった。いいじゃないか。

<口上>喧嘩の強さと明るさだけが取り柄のチンピラ中年男(466歳・現在無所属)と、笑わない女、29歳。アンバランスな二人が恋をして、彼女のお腹に赤ちゃんが宿った。おめでたいのはおめでたい。でも実はそれどころではない。男は古巣の組に復帰する条件として出された指令を遂行し、匿われている最中なのだ。オレ、おまえ、赤ん坊。三人で、どこまで行こう?読めば喜怒哀楽が全開する!「岸和田少年愚連隊」の著者本領発揮の傑作!

<双子山の目>通俗と言えば通俗の極みの物語だが、そこには「哀しみ」がある。人生というものと対峙する人間の危害がある。そこを、買う。人物造形もしっかり、しているし。

 しかし、たぶん雑誌の連載した連作だと思うのだが、ところどころ、筋が通らなくなっていく部分があるような気もする。連作は最終的に、しっかりと加筆。修正した方がよろしい。

双子山評定:☆☆☆★

雨の背中

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