三国一の読書野郎2012※57
それはどんな季節だったのか?
「高校紛争」。今となっては、なんだか古めかしい言葉になってしまったが、「あのころ」は厚い言葉であったはずだ。
「あのころ」もし、高校生だったら、私はまた、運動に参加したのであろうな。おっちょこちょいだから。それで勝手に傷つき、勝手に挫折していたことだろう。
幸か不幸か、私は間に合わなかった。しかし今でも、「やりやかった」という思いにかられ、自らを遅れてきた高校生と規定する。
小林哲夫の「高校紛争」は、膨大な史料を漁り、さまざまな人々へのインタビューを重ねた力作である。小林もまた、私同様、「遅れてきた」高校生なのだ。
<口上>1960年代後半から70年代初め、高校生が学校や社会に激しく異を唱えた。集会やデモを行うのみならず、卒業式を妨害し、学校をバリケード封鎖し、機動隊に火炎ビンを投じた。高校生は何を要求し、いかに闘ったのか。資料を渉猟し、多くの関係者の証言を集めることで浮かび上がる、紛争の実像。北海道から沖縄まで、紛争の源流から活動家たちのその後の人生までを一望する、高校紛争史の決定版。
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