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三国一の落語野郎2012①

談春の「包丁」、なかなかのもんです

 今年最初の落語は、道新ホールでの立川談春である。談春、今年は札幌で4回やる。そのうちの春の巻である。

 前から3番目。なかなかの位置である。

 最初に演じたのは「黄金の大黒」。にぎやかな長屋噺である。どっかん、どっかんと受けまくっていた。まあ、どもりが出てきたり、与太郎が出てきたりと、本当に賑やかなもんだから、気をつけなければいけないのは「やり過ぎる」ことである。くどくなると、嫌みになってしまうのだ。そこのところが、微妙ではあったが、何とか、「やり遂げた」。

 思うに談春、語り口に独特の暗さがあるから、こういう賑やかな噺には、どこか異和感も漂うのである。しかし、その微妙な落差が、何ともいえぬ滑稽感を醸し出すこともある。そこが、よい。

 続いては「包丁」である。十八番である。師匠の立川談志から「オレの包丁よりうめえ」と言わしめたという噺である。

 さすが、うまいね。新内の師匠をして旦那を食わせている年上の女房が絶妙の色気を醸し出している。談春、こういう人物造形がうまいから、「芝浜」などをやってもうまいんだよな。語り口の色気だ。

 こういう、熟成していく過程にある噺家と同世代を生きる幸せを、われわれは感じるべきなのだろうな。夏、6月の高座も楽しみである。

 

 

 

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