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三国一の読書野郎2012※36

ヒューマンタッチな漂流記

 荻原浩「オイアウエ漂流記」を読了する。南の島へ流されてしまった日本人たちのサバイバルを描く小説だが、作家はユーモア小説を得意とする。独特の、ヒューマンかつコメディタッチの筆運びで、読ませる。

<口上>南太平洋の上空で小型旅客機が遭難、流されたのは……無人島! 生存者は視察旅行中のサラリーマンと接待先の御曹司、成田離婚直前の新婚夫婦、ボケかけのお祖父ちゃんと孫の少年、そして身元不明の外国人。てんでバラバラな10人に共通しているのはただひとつ、「生きたい!」という気持ち。絶対絶命の中でこそ湧き上がる、人間のガッツとユーモアに感涙する、サバイバル小説の大傑作。

<双子山の目>「大傑作」かどうかは別にして、700ページ近くを一気に読ませる力はある。登場人物のキャラ立ちを、第一に考えているからだと思う。

 しかしまあ、その「キャラ立ち」に終始してしまうのが、通俗作家なのである。ある意味、予定調和的な展開に流れてしまったきらいも亡いわけではない。

 もっと、別の展開もあったかもしれぬ。この題材なら、何でもできる。

 登場する犬のエピソードは、ちょっと哀しい。

 こちらは壮絶なノンフィクションの「エンデュアランス号漂流」と比べると、この小説の緩さは明らかになる。しかしまあ、エンタメ小説なんだからという逃げもある。まあ、これはこれでいいのだろうな。

双子山評定:☆☆☆。ちょいと長すぎるか?

オイアウエ漂流記 (新潮文庫)

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