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三国一の読書野郎2012※32

ドイツ中世史の混乱

 ドイツはなぜ、統一が遅れたのか。そのあたりが知りたくて、菊池良生「神聖ローマ帝国」を読む。その分裂国家の源泉にあるのは、この意味不明の帝国であることがよくわかった。ドイツ、イタリアからハンガリー、チェコに至る広大な領土はこの帝国によって四分五裂となり、中世の重い呪縛から自由になることが遅れたのである。

<口上>この国にフランスは嫉妬し、イタリアは畏怖し、ローマ教皇は、愛し、かつ憎んだ。
中欧に存在した不思議な「帝国」に一千年史。 ドイツはじめ中欧諸国の母胎となったこの帝国は、教皇や周辺諸国、諸侯と合従連衡と抗争を繰り返しながら、中世史の一極をなし続けた。その実体を解き明かす。

双子山評定:☆☆☆★。しかし、とにかく人名が覚えにくいね。何とか何世とかが頻出して、アタマが大混乱しました

神聖ローマ帝国 (講談社現代新書)

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