三国一の読書野郎2012※24
食べることの美術史的意味
「食べる西洋美術史」を読破。バロック、ルネッサンス美術を専門とする宮下規久朗氏の著作。「最後の晩餐」とは何なのか。西洋美術において「食」はいかに描かれてきたかを概観する。示唆に富む一冊である。
<口上>西洋は古来、食べることに貪欲であり、食にかける情熱はしばしば料理を芸術の域にまで高めた。また、食べ物や食事は西洋美術においては常に中心的なテーマであった。中世にキリスト教によって食事に神聖な意味が与えられると、食事の情景が美術の中心を占めるにいたる。この伝統が近代にも継承され、現代もなお重要な主題であり続けている。このことは西洋特有の事象であり、西洋の美術と文化を考える上できわめて重要な手がかりとなる。本書は、食事あるいは食物の美術表現を振り返り、その意味を考えることによって、西洋美術史を別の角度から照らし出そうとするものである。
双子山評定:☆☆☆。著者は暴飲暴食で身体をこわしたそうだ
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