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三国一の読書野郎2012⑲

ドイツの悲劇

 ドイツというのは悲劇的な国で、中世の神聖ローマ帝国以降、旧教と新教の対立など、激しい戦争の果てに国土が疲弊し、小国の分裂もあり、国家統一が遅れてしまった。その果てに、ナチスドイツによる国威発揚と破壊がある。そんなドイツ史にも関心があるのだが、菊池良生「哀しいドイツ歴史物語」は歴史の暗闇に隠れてしまった人物たちに光を当てながら、ドイツの歴史を概観する読み物である。

<口上>どこで歯車が狂ったのか、何が運命の分かれ目だったのか。歴史の流れに翻弄されて、無益な死を迎えるほかなかった田舎将軍、傭兵隊長、官僚、錬金術師…。権力者の駆け引きに利用され、また民衆の嘲笑の対象となったあげく、虫けらのように踏みにじられた彼らの、どこか滑稽でありながらも人間らしい生きざまを、哀惜を込めて描く。

双子山評定:☆☆☆★。ドイツ三十年戦争はすさまじいものだったという。概説書はないか?

哀しいドイツ歴史物語 歴史の闇に消えた九人の男たち (ちくま文庫)

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