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三国一の読書野郎※267

ダメだ、こりゃ

 北海道出身作家は大事にしたい。なるべく、取り上げていきたいとは考えている。そこで新冠出身の久間十義の「僕と悪魔とギブソン」を読んだのだが、ひどい駄作だ。

僕と悪魔とギブソン (光文社文庫)

<口上>いじめに苦しむ高校生の清志。親友の信彦は、そんな清志をずっと庇ってきた。あるとき清志は質流れ品のギブソン・レスポールを手に入れる。それは悪魔の力を宿す伝説のギターだった。「汝と契約す」という悪魔の声を聞きその力を手に入れた清志は、自分をいじめた者への復讐を開始する。信彦は彼を止めようとするが…。若者の壊れた魂を描く、幻想と恐怖の物語。

<双子山評定>十字路(クロスロード)で悪魔と契約し、超絶ギターテクニックを我がものにしたというブルーズメン、ロバート・ジョンソンの伝説を下敷きにしているのだろうか? しかし、なんだか浅いんだよな。音楽理解も、青春群像の描き方も。

 久間、スタートは純文学だったのに、いつの間にか警察小説とか、エンタメ路線に転向していた感がある。純文学でもエンタメでもかまわん。面白ければ。でも、面白くない小説はダメだ。決定的にダメだ。

 この小説は最終的に破綻している。話の長さに、物語が持ちこたえられなかったわけだ。かつての久間の警察小説にも、そのような破綻をみた記憶がある。だから、ダメなんだよ。

→☆★

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