三国一の読書野郎※235
あまり面白くもない
香納諒一という作家の警察小説「心に雹の降りしきる」を読了する。途方都市のはぐれ刑事が主人公。ひとつの事件を引きずるうちに、新しい事件が起き、そして、自らが変わらざるを得なくなっていく物語とでもいえばよいか。
心に雹の降りしきる 著者:香納 諒一 <口上>7年前に行方不明になった少女の遺留品が発見された。まったく期待せずに捜査を再開した県警捜査一課の都筑だが、数日後、情報をもたらした探偵・梅崎の死体が発見される。梅崎はいったい何を掴んでいたのか? 都筑は足取りを追う……。 <双子山評定>香納諒一、もうベテラン作家と呼べるのに、いまひとつ、ブレイクしない作家だよなあ。なんか、地味。物語に切れがないんだ。 この作品も、いまひとつ。刑事の造形が弱い。はぐれているのはいいけど、深みがない。ガキがすねているような、はぐれ方なのだ。もっと、「警察組織」の凄みに入っていかないと、物語に奥行きは出てこない。探偵じゃないんだから。刑事は基本的に、単独行動はしません。 そのあたりの不徹底さもあって、最近呼んだ警察小説の中では、だめな方です。 →☆☆★ |
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