三国一の読書野郎※232
自らの立ち位置を知るために
姜尚中さんの「あなたは誰? 私はここにいる」を読む。著者はドイツ留学中に観たデューラーの「自画像」に啓示を受けたという。絵画との出会いにより、自らの位置を知る。存在の根本性を知り、自己と対話する。ひた向きな語り口に好感が持てる、美術を入り口とした哲学書とでもいおうか。
あなたは誰?私はここにいる (集英社新書) 著者:姜 尚中 <口上>ドイツ留学中の著者は、500年前のデューラーの『自画像』から啓示を受けた。「私はここにいる。お前はどこに立っている?」。絵の中の同じ28歳の男は、鬱々とした内面の森をさ迷う在日の青年に、宿命との対峙を突きつけたのだ。30年後、人気美術番組の司会を務めた著者は、古今東西の絵画や彫刻の魅力を次々に再発見していく。ベラスケス、マネ、クリムト、ゴーギャン、ブリューゲル、ミレー、若冲、沈寿官―。本書は「美術本」的な装いの「自己内対話」の記録であり、現代の祈りと再生への道筋を標した人生哲学の書でもある。 |
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