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三国一の読書野郎※157

少女というのは痛いものだね

 今夏の第154回直木賞候補作を読む。辻村深月「オーダーメード殺人クラブ」である。もろく、壊れやすい少女をヒロインに描く、奇妙な青春のひとこま。仲間はずれやいじめなど、少女という存在は痛い。今回の直木賞候補にも入っている島本理生「アンダスタンド・メイビー」でも感じたが、本当に、痛い。

オーダーメイド殺人クラブ Book オーダーメイド殺人クラブ

著者:辻村 深月
販売元:集英社
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<口上>中学2年のふたりが計画する「悲劇」の行方。親の無理解、友人との関係に閉塞感を抱く「リア充」少女の小林アン。普通の中学生とは違う「特別な存在」となるために、同級生の「昆虫系」男子、徳川に自分が被害者となる殺人事件を依頼する。

<双子山評定>自らを振り返れば、中学時代の男子なんて、さくらももこがよくいうように、「世界で一番汚い生物」だったことには間違いないのだが、中学生の女子が何を考えていたか何て、まったくもって思いもつかないのだ。

しかし、21世紀ニッポンの少女たちは、あふれかえった情報の中で、対人関係に恐れながら、親の無理解にあきれながら、生きていくしかない。「自己実現」という幻想に向かいながら。

この小説、途中でとても「嫌な感じ」を覚えるのだが、ラストのラストで爽快な風が吹く。不思議な肌合いの物語である。少女と少年の造形に優れているからであろう。

でもまあ、動物虐待というテーマはぎりぎりだな。そこに主眼はないにせよ、だ。私は動物をいじめるシーンがある小説は認めたくない。

だが、この小説は優れている部分もあると認める。

→☆☆☆★

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