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三国一の昼飯野郎※163

ペーソス漂う佳作ではないか

 戌井昭人という人は知らなかったが、候補作「ぴんぞろ」(「群像」6月号)はなかなかの佳作だ。感心した。

群像 2011年 06月号 [雑誌]

浅草で暮らす脚本家のようなものである男が主人公。売れない芸人に誘われて、ちんちろりん賭博に行くも、この芸人、いかさまがばれて急死する。この芸人の代わりに群馬県の山あいの温泉宿で行われているストリップショーの司会をするはめに。そこのやり手婆と踊り子である孫娘といい仲になるが・・・。

すっとぼけた文体で、物語は淡々と進む。浅草の、どこか「トホホ」な感じは、私の過ごした浅草のイメージにも合致する。作家は実際に浅草に暮らしているらしい。

選考会では、円城作品とともに最終候補に残ったが、過半数は取れなかったそうだ。「既視感がある」という評もあったという。なるほど。

この軽さがいいと思う。肩に力の入らない、「大人の文学」というか。井伏鱒二的、というか。

しかし、現代的ではないだろうね。万人受けはしないけど、まあ、万人受けする文学何てないしね。

私は、今回の候補作の中で最も好きだ。

→☆☆☆★

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