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三国一の読書野郎※182

近代社会と絵画

 「怖い絵」シリーズで知られる中野京子の「印象派で『近代』を読む」を読了。副題に「光のモネから、ゴッホの闇へ」とあるように、「印象派」という新しいエコールの台頭と、フランス社会の近代化過程がよくわかる良書である。

印象派で「近代」を読む―光のモネから、ゴッホの闇へ (NHK出版新書 350) Book 印象派で「近代」を読む―光のモネから、ゴッホの闇へ (NHK出版新書 350)

著者:中野 京子
販売元:NHK出版
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<口上>19世紀後半のフランスに起こった絵画運動で、現代日本でも絶大なる人気を誇る「印象派」。“光”を駆使したその斬新な描法によって映し出されたのは、貧富差が広がる近代の「矛盾」という“闇”でもあった。マネ・モネ・ドガからゴッホまで、美術の革命家たちが描いた“ほんとうのもの”とは。

<双子山評定>何より、文章が読みやすい。

著者はドイツ文学が専門なのだが、この書ではフランスの19世紀から20世紀初頭までの歴史を、実にわかりやすく叙述している。図版解説も楽しい。

ルイ・ナポレオンの第二帝政やパリ・コミューン、フランスの画家たちは、いやでも、「現実」と格闘しなければならなかった。その苦悩もよくわかる。

新興資本主義国であったアメリカが、印象派のよきパトロンとなったことなど、まさに「世界システム論」としても、近代絵画は機能するのである。実に、面白い。

→☆☆☆★

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