三国一の読書野郎※142
アナクロだな
高度成長期時代に書かれたピンク小説(古いなあ!)を集めたアンソロジー「桃源郷 ピンク・ユートピア」を読む。感想はひと言。「古いなあ!」である。
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桃源郷―ピンク・ユートピア (光文社文庫) 販売元:光文社 <口上>「活力」溢れる高度成長時代。オイル・ショックを経ても勢いは削がれず、夢と希望に満ちていたニッポン。昭和40年代から50年代に書かれた作品群は、いまなおそのバイタリティを失っていない。精力的に描かれる男と女。当代随一の作家が世に送り出した痛快娯楽七編。 <双子山評定>登場するのは宇能鴻一郎、川上宗薫、今東光、戸川昌子、野坂昭如、富島健夫、梶山季之の面々。宇能、野坂以外はみなさん、鬼籍には入られていますね。 しかし、エロも世に連れ世もエロに連れとでもいうのでしょうか。「潮吹きがどうした」とか「処女がどうした」とか、書かれている内容の浅さと古さに唖然とする。 すでにこの手のエロチックな快楽を求める手段は果てがない。活字=純粋な想像力による刺激は、衰えるばかりだ。 エロ小説も過激化する一方で、そこには歯止めさえもなくなっているのだが、そらはまた、別の話。昭和40年代エロスを喜ぶのは誰なんだ。まさにそのころ、その小説を読んでいたオヤジたちか? →☆★ |
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