三国一の読書野郎※146
いまひとつピンとこない
あちこちの書評で結構、評判が良かったので読んでみた。「ミスティック・リバー」で知られるデニス・レヘインの最新作「ムーンライト・マイル」。でも、なんだかなあ、というのが感想だ。
ムーンライト・マイル (角川文庫) 著者:デニス・レヘイン <口上>12年前にアマンダ・マックリーディが失踪したとき、彼女はまだ4歳だった。パトリックとアンジーは数々の困難をくぐり抜けて少女を捜し出した。だがその結果、彼女は大事に扱われていた誘拐先から、自堕落な母親の住む荒んだ家へ帰されることとなり、2人の心に大きなわだかまりを残した。そして今、16歳となったアマンダが、再び姿を消した。捜索を始めたパトリックとアンジーに、ロシア・マフィアの不気味な影が迫る―。 <双子山評定>まあ、シリーズものの続編なのだから、前作から読まないと感動も薄れるというわけだ。パトリックとアンジーという夫婦探偵が、過去、自分たちが少女を救った行為は結果としてよかったのか? と悩む。「過去の清算」といいたテーマを掲げる書評もあったが、作者がこのシリーズはこの作品でおしまい、と発言しているているのだから、確かにその「清算」は的を射てはいる。 だが、決着の漬け方も、なんだかやたらバイオレンスで納得もいかない。これでいいのかよ? と鼻白む。まあ、登場する悪人は魅力的ではあるが。 それにしても、「ミスティック・リバー」のあの静謐な作風の作家がこういうミステリを書いているのだな、という驚きは少しあった。最近の私、海外ミステリはさっぱりだ。 →☆☆☆ |
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