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三国一の読書野郎※94

面白い。異色の文学対談集

 最近の東京大学出版会も、かなり、砕けた本を出すようになったもんだ。斎藤兆史、野崎歓の対談集「英仏文学戦記」は19世紀から20世紀にかけてのイギリス文学とフランス文学を読み比べる試み。極めて、知的興奮に富む傑作対談に仕上がっている。

英仏文学戦記―もっと愉しむための名作案内 Book 英仏文学戦記―もっと愉しむための名作案内

著者:斎藤 兆史,野崎 歓
販売元:東京大学出版会
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<口上>ディケンズ「デイヴィッド・コパーフィールド」×フローベール「ボヴァリー夫人」、ナイポール「ある放浪者の半生」「魔法の種」×ウエルベック「素粒子」…など、19~20世紀における英仏作品の中からこれぞという名作をぶつけあい、読み比べたら? 文学者・翻訳家として活躍する2人が徹底読解し、その魅力を語り尽くす。読むことのいきいきとした面白さを伝える文学対談。

<双子山評定>その本を思わず、読みたい気持ちにさせることができる書評こそが力を持つ。その点で、この対談集に登場する書物のどれもを、読みたいと思った。力があるのである。

フランス文学の時代を切り開く革新性と、イギリス文学の時代にシンクロするモラリスム。両者は相対立しながらも、確実に「世界文学」を構築してきたようだ。

わが国にこの二人のような優れた外国文学者・翻訳者がいることを多としなければ。私たちは邦訳で、「世界文学」を楽しむことができるのだから。

私も、早期退職して、ジェーン・オースティンを、チャールズ・ディケンズを、フローベールを読み尽くしたい。そんな気分にさせてくれた一冊であった。

→☆☆☆☆

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読書2011」カテゴリの記事

コメント

野崎歓さんと斎藤兆史さんの「英語のたくらみ、フランス語のたわむれ」という本から得た、猛烈に愉しいひと時を忘れません。
そして「英仏文学戦記」なるものも出ていたのですね。
このブログ氏のテンポのいい、活きのいい紹介を読んだら、もう読みたくてわくわくしてきました。

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