三国一の読書野郎※83
こういうミステリーならほっとするね
若竹七海の「猫島ハウスの騒動」を読む。いわゆる、コージーミステリーといわれるジャンル。
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猫島ハウスの騒動 (光文社文庫) 著者:若竹 七海 <口上>葉崎半島の先、30人ほどの人間と100匹以上の猫がのんきに暮らす通称・猫島。その海岸で、ナイフが突き刺さった猫のはく製が見つかる。さらに、マリンバイクで海を暴走する男が、崖から降ってきた男と衝突して死ぬという奇妙な事件が!二つの出来事には繋がりが?猫アレルギーの警部補、お気楽な派出所警官、ポリス猫DCらがくんずほぐれつ辿り着いた真相とは? ミステリー的には弱いよ。だから、謎解きを楽しむのではなく、猫がたくさんいる島のお気楽ムードを味わえばよろしいのである。 民宿を経営するしっかり者の女子高生や彼女に思いを寄せる同級生、ノーテンキな若き駐在さんなどなど、キャラクターが立っていて面白い。殺人事件が起きても悲惨さがない。まさにコージーミステリーの右代表である。 この作品、若竹の「葉崎シリーズ」のひとつだ。この手のものは読み始めると後を引くんだよな。 ちなみに、コージーミステリーとは、ウィキペディアによると、ハードボイルドミステリーの対語。「地域が親密」「居心地がよい」などといった意味の「cozy」なミステリーなのである。 特徴は、暴力表現をできるだけ避け、探偵役が職業的捜査官でなく素人であることなどだ。世界的代表作はアガサ・クリスティのミス・マーブルシリーズだってさ。 →☆☆☆ |
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