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三国一の読書野郎※106

判断の難しい小説だ

 絲山秋子の最新長編「末裔」を読了する。う~ん、この作風、これまでの著者とかなり違う。何だか、評価がわかれそうな小説である。

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<口上>家族であることとはいったい何なのか。父や伯父の持っていた教養、亡き妻との日々、全ては豊かな家族の思い出。懐かしさが胸にしみる著者初の長篇家族小説。

<双子山評定>妻を亡くした定年間際の男が主人公。ある日、家に帰ると、鍵穴がなくなっている。だから、家には入れなくなる、というのが物語の発端だ。これは、何の暗喩なのか?

これまでの絲山は、男女の関係を主軸にしながらも、淡々とその心境をある意味、軽やかに綴ってきたと思う。しかし、これは確かに初の「家族小説」だ。この変化=ずれは何なのだろう。

どこまでが現実で、どこからが夢幻なのか。その境界線も曖昧に、物語は流れてゆく。また、余談だが、鎌倉の家の描写は、どこか今年の芥川賞受賞作・朝吹真理子の「きことわ」にも似ているような印象を受けた。なぜ、絲山が郷土史的なリアリティーと、現実/夢幻のファンタジーを混淆させた本作を書いたのか、いまひとつ、すとんとは落ちない。けれども、力作ではある。それは分かる。作家の新境地なのか。

→☆☆☆★

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