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三国一の読書野郎※74

幕末・明治を駆け抜けた噺家

 谷根千(谷中・根津・千駄木)研究家として知られる森まゆみの「円朝ざんまい」が文春文庫になったので読んでみた。なかなか、面白かった。

円朝ざんまい (文春文庫) Book 円朝ざんまい (文春文庫)

著者:森 まゆみ
販売元:文藝春秋
発売日:2011/03/10
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<口上>江戸末期から明治にかけて三遊亭円朝の高座や速記本は大人気で、坪内逍遙や二葉亭四迷ら多くの文人に影響を与えた。噺家で、かつ取材のために大旅行家であった「落語の神様」の足跡を、作家・森まゆみが辿る。江戸下町、上州、甲斐、北海道と創作の舞台を、ふんだんに織り込まれた円朝の言葉と共にゆく。

要するに「牡丹灯籠」「塩原太助」「怪談乳房榎」など、円朝が創作した落語の舞台を訪ねる趣好。意外と、当時の旅館が残っていたりして、驚かされる。円朝、事件の現地を歩く「ルポライター」的な一面もあったのだな。

しかし、今の世に、円朝の噺はあまりに因果がくどくて、ついて行けないのも確か。私も「乳房榎」「牡丹灯籠」までは読めたが、「累ケ淵」はくどくて、くどくて、這々の体で読み終えたものである。

しかし、円朝の真骨頂は、噺を江戸の闇の中に放り込まず、文明開化の光を当てたことだ。「真景=神経」なのである。

この本の面白さは、円朝が駆使する幕末・明治の江戸ことばの粋さを楽しむことにもある。どれだけ粋かは、各自、読んで確かめてほしい。

→☆☆☆

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