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三国一の読書野郎※34

思想とは道具である

 講談社選書メチエから出ている「昭和の思想」を読む。示唆に富む1冊であった。

昭和の思想 (講談社選書メチエ) Book 昭和の思想 (講談社選書メチエ)

著者:植村 和秀
販売元:講談社
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思想は道具だ。自分の立ち位置を確認するためのツールだ。使うことはあっても、使われてはならないと思う。

さて、昭和とはなんであったか。単なる元号を超え、シンボリックな意味を投映させた「昭和」。その解答を求め、著者は4人の人物を登場させる。「理の軸」の2人として平泉澄と丸山真男、「情の軸」の2人として西田幾多郎と簑田胸喜。

平泉の皇国史観も突き詰めれば戦後民主主義の丸山に貫く一本の線がある。日本を世界新秩序の主役に押しだそうとした西田=京都学派の思想は、原理日本を主張し、戦前、天皇機関説などさまざまな言論妨害を行ってきた簑田の思想に通底する。

右翼=左翼という単純な図式化をさけ、思想そのものを考察対象にする若き(といっても1966年生まれだが)研究家の著作である。

思想は同時に理念である。平泉の皇国理念、丸山の民主主義理念、西田の世界新秩序、簑田の原理日本。理念そのものは誤らない。誤るのはそれを担う人間なのである、との指摘が印象に残った。

→☆☆☆★

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