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三国一の読書野郎⑦

濃密なる世界もしくは、業

 いや、すごい。小説というのか、何というのか・・・。車谷長吉「妖談」である。

妖談 Book 妖談

著者:車谷 長吉
販売元:文藝春秋
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 車谷はあまりに他人を傷つける小説を書くので、私小説断筆宣言をしている。この本は、「業」に捕らわれた市井の人々の醜さ、浅ましさをあますところなく描く掌小説集。どの作品も極めて短いが、読後感は苦い。人を嫌な気分にさせる読書。車谷の真骨頂である。

 私小説じゃないとはいえ、ほとんど私小説的世界である。ほぼ、車谷の実経験から創造しているのだろうから、ほぼ私小説じゃないかとも思う。この世への呪詛、愚かなる人々への侮蔑、傲慢なる人々への憎しみ。どれもこれも、「毒。」に満ちている。しかし、これが生きることなんだ。そこに文学があり、そこにしか文学はない。

 文章も締まり、車谷、絶好調の60代を迎えていると見た。

→☆☆☆☆★

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