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三国一の読書野郎⑰

われわれは凄まじい時代に生きているのかもしれない

 NHK取材班による「無縁社会」を読む。何とも衝撃的である。現代日本というのは、凄まじく無機質な社会なのかもしれない。とんでもないことが、起きているのかもしれない。

無縁社会 Book 無縁社会

著者:NHK「無縁社会プロジェクト」取材班
販売元:文藝春秋
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 「行旅死亡人」、すなわち、死体の引き取り手もなく、孤独に死んでいった人のことであるが、日本では年間3万2千人を数えるという。自殺者とほぼ、同数である。

 本書は昨年放送されたシリーズ「無縁社会」の番組に携わった記者らが取材したケースをさらに深く掘り下げたリポートである。

 ある日、都会の片隅で発見される死体。無縁死の現場は悲惨である。死後1カ月以上経っての発見。親族に引き取りを拒否され、献体される遺体。普通の人生を送ってきた人たちが最後に迎える状況としては、あまりにむごすぎる現実がある。

 進む高齢化・未婚化。社会は個人と個人のつながりを希薄にする方向に動いている。「迷惑をかけたくない」とひとりで生きることを選び、朽ち果てていく高齢者。しかし、もっと迷惑をかけてもいいんじゃないか。頼り、頼られてもいいのではないか、と記者らは問う。私も、そう思う。

 もはや、コミュニティーの復権・復活しか、21世紀の日本社会の再起動は不可能であると思う。「自己責任」という嫌な言葉を捨て、支え合う社会の再構築が必要なのではないか。

 そこにはもちろん、行政に期待するだけの存在としての市民でなく、自立した市民の存在が不可欠なのであるが。しかし一方で、ひとりでいることの快さもあるから、話は難しいのだが。 

 でも、アメリカなどではどうなのだろう? 田舎からニューヨークなどに出てきて、そのまま郷里に戻らず、孤独死を遂げる高齢者もいるのだろうな。

 しかし、「デフレの正体」でも触れていたテーマなのだが、高齢化という現象は日本を衰退化させる最大の要因だな。

 働き盛りのひきこもり問題など、テーマを広げすぎた感もあるが、その衝撃度においては、読ませる一冊であった。

→☆☆☆★

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