最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« 三国一の読書野郎※22 | トップページ | 三国一の昼飯野郎⑪ »

三国一の読書野郎※23

粋だねえ、乙だねえ

 東京・浅草は仲店の扇屋さん旦那が書いた「江戸・東京 下町の歳時記」を読む。四季の移ろいの中で育まれてきた、江戸のしきたりがよくわかる。

江戸・東京 下町の歳時記 (集英社新書) Book 江戸・東京 下町の歳時記 (集英社新書)

著者:荒井 修
販売元:集英社
発売日:2010/12/17
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 この人、私よりちょうど10歳年上なのだが、よくまあ、いろんなことを知っているし、覚えているものだと感心した。この人に比べれば、いくら「江戸っ子」を自負する私でも、田舎ものだ。日暮里生まれなんてな。しかも、幼くして葛飾・金町に転居してしまっては、下町の風習なんてわかるわけもないもんな。

 初詣での前には除夜詣でをする。除夜の鐘は打つ前に3回、捨て鐘を打つので、数えると111回打つことになる。これは時報の「チッ、チッ、チッ、ポーン」に名残が残っているなんてこと、知らなかったぜ。

 江戸っ子の雑煮はハゼで出汁を取るとかね。

 七夕には総出で井戸さらいをしたとかね。

 年末の煤払いが終わったら、一番の新人を胴上げするとか。

 見栄っ張りで、縁起を担ぎ、宵越しの金を持たない江戸っ子たち。彼らはまた、四季の味わい方も巧みで、季節ごとにさまざまな楽しみをもっていた。それらは江戸から明治、そしてこの著者の記憶に残るように昭和30ね年代初めまでは確実に残っていたが、今では絶滅寸前のようだ。それは社会が変わったこともあるし、季節感の喪失でもあるのだが、「粋」という言葉で表される価値観の崩壊でもあるのだろうな。

 時代の変化。それだけでは済まされない何かがあるのだが、一度失ってしまったものの回復は極めて難しい。この本を読んで、意識的に江戸っ子ぶってみるのも一興かもしれない。

→☆☆☆

 

« 三国一の読書野郎※22 | トップページ | 三国一の昼飯野郎⑪ »

読書2011」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 三国一の読書野郎※23:

« 三国一の読書野郎※22 | トップページ | 三国一の昼飯野郎⑪ »

2022年3月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31