三国一の読書野郎※30
日本古代史は奥深い
歴史好きの私であるが、日本古代史はこれまで勉強もせず、関心もなく、知識も浅かった。しかし、足立倫行「激変! 日本古代史」を読み終えてみると、俄然、興味がわいてきたのであった。
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激変! 日本古代史 卑弥呼から平城京まで (朝日新書) 著者:足立倫行 |
邪馬台国、卑弥呼、ヤマト王権、出雲王家、大化改新の何が疑問なのか? 日本のルーツの謎を追って、古代史フリークのノンフィクション作家が取材し、最前線をレポートする。古代史最大のミステリー・邪馬台国が、霧の中から姿を現し、吉備・出雲で墳丘墓を間近に見る。九州で「弥生人の声」に耳を傾け、上毛野では「軍馬の足音」を聞く。さらに、聖徳太子と大化改新の謎を追い、まさに東奔西走する。
天皇制は、藤原氏の中に組み込まれたシステムであったという見方はなかなかにショッキング。さらに遡及し、大化の改新の意義や聖徳太子実在への疑義など、さまざまな学説を紹介しながら、古代史を再構築していく。
出雲や吉備と大和の関係、さらには遠く関東の上野との関係などなど、列島を縦断するパースペクティブからたどる古代史はまた、雄大である。
古代史を巡る本は多い。さまざまな学説が噴出している。「決定打」はなかなか出ない。そこが面白い。
歴史は改竄されうる。それは確実だ。
→☆☆☆
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