読む快楽2010※90
ディーヴァー節は健在です
ジェフリー・ディーヴァーの最新作「ロードサイド・クロス」を読む。どんでん返しがバンバン続くディーヴァー節は健在です。
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ロードサイド・クロス 著者:ジェフリー・ディーヴァー |
本作はNYの肢体不自由な科学捜査官、リンカーン・ライムシリーズではなく、カリフォルニア州捜査局の捜査官で尋問の天才、キャサリン・ダンスがヒロインである。彼女は「人間嘘発見器」という異称を持つ。人のしぐさ、身振りで、欺瞞とうそを見破ることができるのである。
陰湿なネットいじめにあった少年が、そのブログに投稿した少女たちを襲う事件が起きる。少年はやがて姿を消すが、その後、事件はエスカレートし殺人も起きる。少年の行方は? そして、事件の真相は?
二重、三重の仕掛けがあります。そして何より、このネット社会で生きることの恐ろしさがじわじわと滲んでくる作品になっています。そう、こうやって、いま、ここにあるブログがテーマなんですから。
根拠も問わずに書き散らす文言。ブログだから赦される? そんなことはないでしょう。私も自戒したい。それだけでは足りないが、どうすればよいのか。
私はミステリなんか、だまされるために読んでいると思っている。だから、ディーヴァー節は大好きなんですが、「だますためにだましているだけ」という批判もあるようですね。
⇒☆☆☆★。でも、どちらかといえば、リンカーン・ライムシリーズの方がすっきり読めますね。
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