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読む快楽2010※67

ダメではないかな。何が訴えたいんだ?

 島田雅彦の最新作「悪貨」を読了。正味な話、ダメな小説だと思う。島田雅彦、何のためにこの小説を書こうと思ったのだろう?

悪貨 (100周年書き下ろし) Book 悪貨 (100周年書き下ろし)

著者:島田 雅彦
販売元:講談社
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 ホームレスが偽札の1,000,000円を手にする。これがことの発端。この偽札の陰には、世界の資本主義体制を破壊する邪悪な意志があった。さらには、共同体コミューンが絡み、日本対中国の暗闘が繰り広げられるのだが。

 始まりは読ませるのだが、途中から筋が破たんしていく。登場人物も類型的だし、仕掛けも、物語そのものもデジャ・ヴ感あり。要するに、たいした小説ではない。講談社の創立100周年書き下ろしはレベルの差が激しすぎる。

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