聞く喜び2010⑧
ショスタコビッチを聞く
昨日、タワーレコードでマーラーのボックスを買ったついでに、ショスタコビッチの弦楽四重奏曲全集も買い求めた。
演奏はボロディン四重奏団。1番から15番までの弦楽四重奏曲が6枚のCDに収められて3290円だ。ホント、安いよな~。まあ、メロディアという旧ソ連からのレコード会社から出ているから、音質はあまり、期待はできないのだが。
革命後のソ連に生きたショスタコビッチは「政治と芸術」という対立項を語る上でよく、引き合いに出される音楽家である。芸術は政治に奉仕すべきであるという、今では誰もが笑い飛ばすテーゼを押しつけられた芸術家として、その悲劇性が語られる。
ショスタコの弦楽四重奏曲について、音楽評論家の宇野功芳は「晩年の13番に至っては涙も出ない墓場の音楽であり(中略)聞いていて耐えがたいほどだ。そして第15番。人生への切々たる別れ」
そんな、荒涼とした音楽を聞いてみたくなった。絶望を強いる音楽。諦めを誘う音楽。ショスタコの心象風景がそこにあるのではないかと、思って聞いてみるのである。
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