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読む快楽2010※40

問題作ではある。でも駄作だろ?

 村上春樹「1Q84」のBOOK3を読み終える。う~む、と唸ってしまうね。村上春樹、確信犯だ。さまざまな反応を予測している。そう、さまざまな解釈が可能な、多面体的な小説なのである。

1Q84 BOOK 3 Book 1Q84 BOOK 3

著者:村上春樹
販売元:新潮社
発売日:2010/04/16
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 しかし、この物語は書かれなくてもよかったのではないか? 私はこの、村上春樹でさえ逃れきれなかった虚無に唖然とする。 

 たとえば、この本が全体として300万部以上も売れるとういうのは、現在の教養状況、および出版不況の解消のためには一助にはなる。しかし、それはこの物語を正当化はしない。

 物語は、完結していたのだ。このような売り方はいやだな。村上春樹、たぶん、BOOK4も出すのだろう。いやだ、いやだ。村上春樹ってそんな作家ではなかったはずなのに。マーケティングだけじゃないか。4を出したら、完全に軽蔑するな。

 ドストエフスキーが「カラマーゾフ2」なんか出すかよ! まあ、彼は死んでしまって、「2」を出す気はあったというが。

 出すなら去年の段階で1、2、3と出していればいいじゃないか。この出し惜しみをどうやって説明するのだろうか。グリーンマイルじゃあるまいし。

 私が村上春樹を支持してきたのは絶対的な悪に対して、作家的立場から、絶対的に戦ってきたことだ。精神の自由を守ってきたことだ。「かえるくん、東京を救う」を書いたからだ。

 でもこの作品は村上春樹の権威としてのひと品ではないのか?

 いろいろな解釈とかあるだろうが、根本的にこのBOOK3って無意味なんだよ。作家の妥協点なんだ。 もしも出すなら、「1Q95」として、地下鉄サリンが発生した年に何かがあるべきなんだろう?

 青豆は死に、天吾とは出会わない。それでも愛は完結するのになあ。牛河の造型も取ってつけたようだし。読後感にはヘンなものばかり残るということだ。ものすごく、残念な気がする。

⇒☆★。違うのではないかと思う。汚点となるか、金字塔となるか。

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