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それでもディラン2010①

鋭利な刃のような音楽

 ディランを聞く。そのたびにいつも、何か新しいものを得るような気がする。だからもう一度、アルバムをじっくり聞いてみよう。まずは「ハイウェイ61リヴィジテッド(追憶のハイウェイ61)」から。1966年のアルバムだ。

追憶のハイウェイ61 Music 追憶のハイウェイ61

アーティスト:ボブ・ディラン
販売元:Sony Music Direct
発売日:2005/08/24
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 ジャケットからして、世界にけんかを売るディランがいる。「ライク・ア・ローリング・ストーン」から始まり、「デソレイション・ロウ」に至るまで、どの曲にも「ダレ」というものがない。ぴしっと一筋の針金が通るような、緊張感みなぎるアルバムである。たとえていえば、切れ味鋭い刃のようなアルバムである。

 今回、聞いてなるほどなあと思ったのは「バラッド・オブ・シン・マン(やせっぽっちのバラッド」と「ジャスト・ライク・トム・サムズ・ブルース(親指トムのブルースのように)」の歌詞の凄さ。このころのディランは完全に世界を敵に回している。何をそんなに苛立っていたのか?

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