それでもディラン2010②
ブラッド・オン・ザ・トラックス
この原題を「血の轍」と訳した菅野ヘッケルは確かにセンスがある。
血の轍 (紙ジャケット仕様) アーティスト:ボブ・ディラン |
中山康樹が言うように、ダサいセンスのジャケットが多いディランだが、これは傑作だ。緊張感が伝わってくるもんな。
このアルバムから聞き取れるのは「緊張感」なのだ。ディラン、異常に緊張している。
1975年の作品。一発目の「タングルド・アップ・イン・ブルー(ブルーにこんがらがって)」から緊張感に満ちている。張り詰めている。まったく、たわんでいないのだ、演奏も、ボーカルも。
この緊張感は持続し、最後の「雨のバケツ」にまで至る。
そしてこのタイトルと、持続する緊張感はどこかで通底しているはずである。
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