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2010年3月

スクリーン2010⑫

まじめな映画だと思う

 ステラプレイスの札幌シネマフロンティアにて「花のあと」を観る。藤沢周平原作の時代劇。それほどの期待はかけていなかったが、何々、俳優も監督も、極めてまじめに映画に向かい合っているなあと感心した。

<あらすじ・解説=goo映画などより>ご存知、舞台は海坂藩。男顔負けの剣術の腕を持つ以登は、一度だけ竹刀を交えた藩随一の剣士・江口孫四郎に、熱い思いを抱く。しかし、以登にも孫四郎にも、ともに家の定めた許嫁がいた。以登はひそかな思いを断ち切って、江戸に留学中の許嫁の帰りを待ち続ける。数か月後、以登は、藩命で江戸に向かった孫四郎が自ら命を絶ったことを知る。

 藤沢周平の同名短編小説を映画化。ひそかに思いを寄せていた武士が自ら命を絶ったことを知り、その原因となった相手に敵討ちを果たそうとする女性の姿を描く。ヒロインを、時代劇初挑戦の北川景子が熱演。以登が恋心を抱く剣士に、バレエダンサーの宮尾俊太郎が扮するほか、甲本雅裕、市川亀治郎、國村隼らの実力派俳優が脇を固めている。監督は、「青い鳥」などで手堅い演出に定評のある中西健二。北川が半年間にわたって稽古したという剣さばきを披露している。

<能書き=文責・双子山>そうか、宮尾俊太郎ってバレエダンサーなんだ。だから、台詞が棒読みだったんだ。でも、清潔感ある田舎武士の役割は果たしていたぜ。

 何といっても、北川景子でしょう。きりっとしたたたずまいがあります。いままでは、すかし系のお姉ちゃんとしてしか見ていませんでしたが、見直しました。その清廉さは特筆すべき魅力にあふれていました。

 時代劇を演じることができる俳優が少なくなっている。「たたずまい」が表現できなくなっているのだ。この映画にも、多くの瑕疵があると思う。しかし、経験しなければ次のステップには行けないのだから、俳優たちはもっともっと演じるべきなのだ。自分の限界に挑み続けるべきなのだ。その意味で北川景子はがんばったのだと思うぞ。

 亀治郎がズルシャモな色悪を楽しんで演じていておかしい。いつも笑っている甲本もいい味だ。みんなが楽しみながら、まじめに映画に取り組んでいる。その空気が伝わってきた。こういう映画のあり方は正しいと思う。

→☆☆☆☆。いいと、思います!

昼食の快楽2010※37

自然派ラーメン処 麻ほろ札幌ステラプレイス店(1)=札幌市中央区北5条西2丁目札幌ステラプレイス センター6階

 昨日、湯切りがなっていない、おいしくないラーメンを食べたのに、もうまたラーメンが食べたくなっている自分がいる。本当に、不思議な食べ物だよ、ラーメンって。

 と、いうことで、グランドホテル前の「心斎橋ラーメン」に行ったら、「3月31日にて閉店」の張り紙あり。え? オープンしたのは去年の暮れだろ? やしきたかじんプロデュースで、鳴り物入りでなかったのん? と疑問符がいくつも頭の中を浮遊したが、回転が速いのもラーメン屋の宿命ではあるな。

 そこでステラプレイスに行き、この店に入ってみたのだ。「まほろ」と読む。本店は小樽市色内にある。ここのベースであるという「こってり醤油」をオーダー。750円だ。

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 ひとりで入ったので、狭いカウンターに押し込まれたのはちょっとむっとした。

 しかし、スープの味はいいね。「自然派」を標榜するだけあって、化学調味料など、一切使っていないというのが売りなのだが、スープの味からもそれが伝わってくる。食感が澄んでいるのだ。

 オーダーした「こってり」はトンコツ、羅臼昆布、煮干しなど、もうひとつの「あっさり」はトンコツの代わりに鶏ガラでスープをとっているという。スープの表面には背脂チャッチャッなのだが、獣臭さはまったくなく、魚介系が勝っているスープなのだ。

 課題は麺か。細いんだよな。でも、この繊細なスープに太麺は合わないだろうから、妥当な選択なのか。しかし、いまひとつ個性を発揮仕切れていない気がしないでもないのだ。

 ボリュームはありません。大盛もスープバランスが崩れるから受け付けないそうです。まあ、最近よくある「注文の多い料理店」系でもありますね。

 だがこのスープ、久しぶりの衝撃でした。癖になりそうな味です。

→☆☆☆★。だからラーメンはやめられないって。

昼食の快楽2010※36

ラーメン あっぱれ亭(1)=札幌市中央区大通西1丁目札幌テレビ塔地下

 ご存知、地下街オーロラタウンの隅にあるラーメン屋さん。紀伊国屋書店をのぞき、店を選ぶのが面倒くさいときなど、たまに入る。今年は初めての来店になる。しょうゆラーメン(700円)を食券機で購入。かなりの客の入りだ。13時30分を過ぎているのに。

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 うむ? 客が多いからかなあ、水切りがなってねえぞ。麺がべちゃついてしまっているのだ。麺の表面のぬるぬるが落ちきっていないのだ。だから、舌触りが非常に悪いのだ。

 スープのコクもいまひとつだし、きょうは、外れだ。

 そう、ここのラーメン、日によってかなり出来が違うのだよ。それも、プロとしてはいかがなものかと思うのだが。それでも何か月か経つと、ついつい、入ってしまう自分がいるのだけどね。まあ、しばらくはいいね。

→☆☆。ラーメンの根本は麺の湯切りとスープが熱いこと!

スクリーン2010⑪

小品ながらもなかなかのサスペンス

 ファクトリー内のユナイテッド・シネマにて、「アーマード 武装地帯」を観る。ジャン・レノ、ローレンス・フィッシュバーン、マット・ディロンらの大物が出演している割には、チープな感じが漂うのだが、どうしてどうして、短い尺の間にサスペンスをたくさん盛り込んだ佳作であった。

 <あらすじ・解説=goo映画などより>イラク帰還兵のタイは、イーグル・シールド警備会社の新人警備員だ。メンバーのマイク以下、6人のチームで現金輸送などを受け持っていた。ある日、マイクはタイに現金強奪計画を打ち明ける。チームで協力し、現金輸送車で運ぶ4200万ドルをある所に隠し、強盗に襲われたことにしようという。自宅が差し押さえにあい、弟の養育にも金が必要なタイはその計画に乗るが…。

 マット・ディロン、ジャン・レノ、ローレンス・フィッシュバーンという重量級の俳優たちがそろう。現金強奪計画が、ちょっとした手違いから崩壊していくさまを描いている。「アーマード」というタイトルは装甲現金輸送車のこと。この装甲トラックを舞台に、息詰まる攻防戦が繰り広げられる。なんといっても特筆すべきはその男臭さ。女性キャストはひとりしか登場せず(しかもその女性は老婦人)、それ以外は筋骨たくましい強面の男性ばかりなのだ。昨今流行のCGなどの派手な演出はないものの、実力派俳優たちがスリリングな演技を見せる、良い意味で昔ながらの男のドラマだ。

 <能書き=文責・双子山>その通り、男の汗臭さがぷんぷん漂う。鉄壁と見えた計画が思わぬところから崩れていく、という脚本は定石でもあるが、どうしようもない男たちの切なさも漂う。そして、ここでも「殺したくない」ことを切実に願うイラク帰還兵が登場することに注目すべきだ。彼もまた、被害者なのだから。

 ある意味のハッピーエンド的なラストが余韻を残す。マット・ディロン、「トラフィック」で心がぶっ壊れかけながらも、ぎりぎりのところで「正義」を信じている警官を好演していたが、この作品でも善人なのか悪人なのか、よくわからない存在を喜々として演じている。不思議な俳優だ。

 シェークスピア俳優、フィッシュバーンはここでは銃器オタク。こいつの短慮により、チームは窮地に陥るのだが。ジャン・レノも単なる毛の薄いスケベそうなおやじ。でも、こいつらがいるから、作品に厚みが出ている。俳優の層が厚いというのは、素晴らしいことだよあ。

→☆☆☆★。楽しめました。

スクリーン2010⑩

空虚だ。壮大な空虚だ

 スガイにてロバート・ダウニー・ジュニア、ジュード・ロウ主演の「シャーロック・ホームズ」を観る。ガイ・リッチー監督、不発だね。空虚な映画だ。エンターティンメントになっていないよ。

<解説=goo映画などより>19世紀末のロンドンで、儀式を思わせる手口で、若い女性が次々と殺害される怪事件が勃発。名探偵シャーロック・ホームズはたちまち犯人を突き止め、邪悪な黒魔術を操るブラックウッド卿を捕まえる。しかし彼は、処刑されても自分は復活する、とホームズに宣言。やがて予言通り、死刑に処されたブラックウッドが、墓場からよみがえるう。人々がパニックに陥る中、ホームズだけは史上最大の謎に挑めることに胸を躍らせていた…。

 ロバート・ダウニー・Jrがシャーロック・ホームズに扮したエンターテインメント作。ガイ・リッチー監督とロバート・ダウニー・Jrは、ホームズの超人的な観察力、記憶力、推理力という最高の頭脳に加え、意外と知られていない熟練した武術家という一面をクローズアップ。頭脳派ホームズならではの、緻密でスキのないファイトシーンをはじめ、アクション的な名場面も盛りだくさんだ。またタイトルロールのホームズに、勝るとも劣らない存在感を見せつけるのが、相棒・ワトソン医師を演じたジュード・ロウだ。頭は最高に切れるが、時に暴走気味のホームズを唯一コントロールできる、スマートなワトソンを生み出した。性格は正反対だが、固い絆で結ばれた2人の友情も見どころだ。

<能書き=文責・双子山>マドンナの元旦那、「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」ではクールな映像で小悪人たちの奮闘を描いたガイ・リッチー監督も、古典的ロンドンを舞台にするには荷が重すぎたようである。遊ぶに遊びきれず、ウイットもユーモアも不発だ。いろいろなことを詰め込みすぎているのだな。「武術家」なんて要素は思い切ってカットすれば良かったのに。

 だからCGやなんかが、ものすごく空虚なんだ。これが今のハリウッド的限界なのだろうか。ただ初めに続編ありきだもの。謎解きも陳腐だしな~。ちょっと、救いのない空虚な映画であるというのが感想です、はい。

→☆☆。とっても残念系。

読む快楽2010※34

作家最後のエッセーを読む

 吉村昭「ひとり旅」を読了。この作家、最後の随筆集であった。敬愛する物故作家の作品を読み続けていると、いつかは最後の読み尽くすときが来る。それがどこか寂しい。

ひとり旅 (文春文庫) Book ひとり旅 (文春文庫)

著者:吉村 昭
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読む快楽2010※33

吉田修一は上手な小説家である

 吉田修一「横道世之介」を読了する。この作家は、本当にうまい。本作も、傑作である。

横道世之介 Book 横道世之介

著者:吉田 修一
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昼食の快楽2010※35

おたる 三浦屋(1)=札幌市中央区狸小路西1丁目

 敬愛する職場のヨンヤさんと、シャンテの饂飩屋に行ったら長蛇の列。やむを得ず、狸小路近くに最近できた饂飩屋に行くも、「麺が切れたため終了します」の張り紙あり。まだ13時半にもなっていないのに、凄い饂飩屋なんだな、と感心しつつもどこかに入らなくてはならず、ここへ。

 私は昨年、一度来たことがある。食券を買うシステムなのだが、何だか、態度が悪くて好印象はない。ただそば好きのBBオヤジが「あそこはうめえぞ~」とは言っていた。オヤジとはそばの趣味は180度異なるのだが。

 とにかく、ニシンそばをオーダー。880円だ。高くねえか?

201003251341001  ちょうど混む時間帯なのかな、確かにカウンター、テーブルとも客はいっぱいだったのだが、出てくるのが遅すぎるような気がする。多分、手伝いの女性の手際が悪いのである。

 しかし、そばは普通というか。つゆはいいんだよ。カツオブシが効いていて、奥深さを感じさせるのだが、好みかもしれないが、更級系のそばは繊細すぎるのに、熱を通し過ぎているのではあるまいか? まあ、そばを熱くして食う奴も粋ではないことは自覚しているが、何しろ、寒かったので。

 ちなみにニシンはビニールパック詰めの物を湯煎。カウンターに座ると、そういう、見たくもないところまで見えてしまうのが辛いね。

→☆☆☆。私の趣味ではありません。

 

スクリーン2010⑨

戦場の実感。壊れ行く若者たち

 ユナイテッド・シネマ札幌(札幌市中央区北1条東4丁目、サッポロファクトリー内)にて、今年のアカデミー賞受賞作「ハート・ロッカー」を見る。受賞に値する、迫力を備えた傑作である。

<解説=goo映画などより>2004年のイラク・バグダッド。駐留米軍のブラボー中隊・爆弾処理班の作業中に爆発が起き、班長が爆死する。後任に来たのが、ウィリアム・ジェームズ二等軍曹。彼はこれまでに873個もの爆弾を処理してきたが、その自信ゆえか型破りで無謀な行動が多かった。部下のサンボーン軍曹とエルドリッジ技術兵は彼に反発するが・・・。

 今年の第82回アカデミー賞で最多9部門にノミネートされた。キャスリン・ビグロー監督が描いたのは、イラク戦争に爆弾処理のエキスパートとして従軍し死と間近で対面している兵士たちの葛藤のドラマだ。戦争特派員クリス・ヘッジの著作「戦争の甘い誘惑」からインスピレーションを得た監督は、戦争に魅力を感じ麻薬のようにのめり込む兵士の姿を、不安定に動き回る手持ちカメラを使い、リアルな映像で描きだした。脚本家マーク・ボールが実際に何週間もイラクで爆発物処理班と行動を共にしたというだけあって、主要登場人物3人の行動からは緊迫感、高揚感、虚無感など、兵士たちの心の動きが見事に伝わってくる。

<能書き=文責・双子山>女流監督とは思えない、硬派な演出に感心した。ざらついた、ドキュメンタリータッチの映像も独特で、巻頭から、自らが戦場にいるかのような臨場感に襲われる。「爆弾処理」という特殊な状況の緊迫感が、ひしひしと、伝わってくるのだ。それだけで、この映画は成功している。

 さらに戦場の実態を、これでもかと言うほどに見せつけていく力業。人間爆弾の卑劣さと残虐さ、戦場にしか自らの置き場がない若者の哀しみなど、多様なエピソードから人間の愚行をあぶり出していく。

 人があっという間に死んでいく実態。イラクをそのような空間にしてしまったことへの反省。若者が極限的な緊張と背中合わせの死を余儀なくさせられる現実。何とも、暗澹たる気持ちにさせられる映画なのだが、その感覚は「嫌な」ものではないのだ。そこが不思議な映画である。感心した。

→☆☆☆☆。「女流監督」は差別用語か?

スクリーン2010⑧

経営者の倫理として

 札幌ファクトリーに入っているシネコン、ユナイテッド・シネマでジョージ・クルーニー主演の「マイレージ、マイライフ」を観る。

<解説=goo映画などより>リストラ専門会社の幹部社員として、年間322日も出張するライアン。面倒な人間関係を嫌い、出張先で出会った女性とその場限りの情事を楽しむ日々が続く。マイレージ達成1000万が人生の目標だ。しかし、出張を廃止する新システムが採用されることに。システムを考案した新人ナタリーに同行し、全米を回るライアン。いつしか、出張先で出会ったアレックスに心惹かれるようになっていた。

 人との心の繋がりについて問題提起する人間ドラマ。人間関係のしがらみを避け、効率だけを優先してきた「リストラ宣告人」ライアンは、自分より更に効率を優先させるネット世代の新入社員、ナタリーの教育係を任されたことで、これまでの自分を振り返り、本当に大切なことは何なのか気付いていく。

<能書き=文責・双子山>アメリカ全土を航空便で結ぶロードムービーじゃないかな。でも、コメディーとして観ると内容は少々重いし、人間性の回復という視点で見ると食い足りない。なんだか、中途半端さが気になるのだが・・・。アレックス役のヴェラ・ファーミガ、きれいなんだが、マラソンの土佐礼子にも似ているような(←どうでもいいよ!)

 しかし、これがアメリカの雇用というものなのだろうか? リストラを宣告するなら、経営者が自らの責任において行えよと、と強く思うのだがなあ。リストラを外注する発想は、日本的雇用とは全く、相いれない。最近、日本でも外注傾向が出てきているのは承知している。垣根涼介の面白い小説もあるが、やはり経営者は逃げちゃだめだ。先日、「会社は社員のためにある」と断言する立派な社長の話を聞いたばかりだけに、気になったので一言。

⇒☆☆★。ちょいと残念系。

聞く喜び2010④

デューク・エリントンを聴く

 最近、意識的にデューク・エリントンを聴いている。20世紀アメリカを代表する作曲家にしてピアニスト。「スイングしなけりゃ意味ない」人である。聴いていると自然に身体が動くのである。

Duke Ellington & John Coltrane

 このコルトレーンとの競演は1962年録音。「お互いが歩み寄り、ただひたすら美しい音楽を演じているという一点において類いまれなる統合を見せた1枚」(原田和典「世界最高のジャズ」光文社新書)である。確かに、1曲目「イン・ア・センチメンタル・ムード」でエリントンが奏でるピアノの音色は悲しいほどに美しい。

 このアルバムを聴いていると「慈父」という言葉を思い浮かべる。「ジャズとは何ぞ?」「音楽って何だ?」という問題と正面から向かい合って、すっかり、気難しくなってしまったコルトレーンに対し、「こういうものが音楽さ」とピアノで語るエリントンとおったイメージです。

ジャスト・ライク・バーズ2010③

シベリアからの客

 久しぶりに雪が積もりました。しかし、日差しは確実に厳冬のものではありません。

 こういう時期になると、毎年、バードテーブルにやってくるのが、シベリアからの客ツグミです。

Tugumi01  どん、とリンゴの上に乗って動きません。ものの本によると、ツグミは餌台の下でほかの鳥のおこぼれを食べたり、スズメが来るとびっくりして逃げてしまうほど、物静かな鳥だということですが、ウチに毎年来る個体はかなり図々しい。ヒヨちゃんを追い払い、スズメといっしょになってバードテーブルの上に乗っています。かなり長い時間、レンズを向けていてもまったく、意に介さないようでもあります。野鳥にもいろいろ、個体差があるのでしょうね。

読む快楽2010※32

ベルリンの悲劇

 帚木蓬生「ヒトラーの防具」を読了。感動しました。

ヒトラーの防具〈上〉 (新潮文庫) Book ヒトラーの防具〈上〉 (新潮文庫)

著者:帚木 蓬生
販売元:新潮社
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スクリーン2010⑦

滋味、しみじみ。生きることは素晴らしい

 札幌市中央区狸小路5丁目「シアターキノ」にて、韓国映画「牛の鈴音」を観る。感動しました。

牛の鈴音

<解説=goo映画より>農家を営むチェ爺さんは79歳。爺さんと一緒に働いてきた耕作用の牛は40歳だ。牛の平均寿命は15年というのに。しかし最近はそれも限界で、獣医は「そろそろ寿命だ」と爺さんに告げる。チェ爺さんはお婆さんと二人暮らしだが、農作業を休む事はない。苦労は絶えず、お婆さんのグチも尽きない。「牛を売って隠居したら」と子供たちは言うが爺さんは答えない。爺さんは、このままの生活が一番なのだ。 韓国で2009年1月に公開されると、ドキュメンタリー映画としては異例の大ヒット。本作の多くは老夫婦と老牛の農作業のシーンで、派手さは皆無。無口なお爺さん、そしてもちろん話せない老牛の代わりに、最初からずっとしゃべり続けるお婆さん。無口で自分の感情をうまく表現できないお爺さんは、お婆さんに反論する事が出来ない。それが実にユーモラスで、果てる事がないお婆さんの愚痴(お爺さんへの愛情があるからこそ)が本作の「明るさ」につながっている。お爺さんもこの先の人生は短い。今さら生活を変えるつもりはないのだ。四季が通り過ぎ、老牛にも最後の時が来る。お婆さんと共に、人生の重要な伴侶を失ったお爺さんの後姿が印象に残る。

<能書き>一幅の水墨画のような、静かな画面から、生きること、労働、生命への賛歌が伝わってくる秀作である。本当に、何の派手さもないドキュメンタリーなのだが、実に力強い。韓国映画、本当に元気がいいな~と感心させられる。87分という尺もよろしい。

⇒☆☆☆☆★

昼食の快楽2010※34

まつじん(1)=札幌市中央区南1条西4丁目南館ビル

 要するに、こじゃれた「松尾ジンギスカン」である。ランチメニューがあるというので、敬愛する職場のヨンヤさん、同期のバーコーと初めて、入ってみる。

 その名もずばりの「ジンギスカン丼」セットを頼む。ラム肉が載った丼に汁物、サラダ、西洋わさび、温泉卵、デザート(この日は杏仁豆腐)がつく。食後にソフトドリンクも出て900円はなかなかの、CP(コスト・パフォーマンス)ではないか。

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 私は気に入った。温泉卵のドロッとした感じや、西洋わさびのピリ辛さは、ラム肉にぴったりだ。ちょっと甘いたれがご飯にしみて、食が進む。

 ヨンヤさんは、「肉がださい」と言っていたが・・・。まあ、この値段なら、妥当なところではなかろうか。

→☆☆☆☆。うまかった。でも、昼時なのに、空いていたぞ。大丈夫か、まつじん!

 

読む快楽2010※31

うじうじする。それも人生だ

 佐々木譲とともに、直木賞を受けた作家・白石一文の「永遠のとなり」を読了する。うじうじした小説だが、それもまた、人生なのだろう。共感する部分の多い小説ではある。

永遠のとなり (文春文庫) Book 永遠のとなり (文春文庫)

著者:白石 一文
販売元:文藝春秋
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読む快楽2010※30

妄想領域

 私はいつの日か、エロ小説家として傑作をものしたいという妄想を抱いている。それゆえ、永田守弘「教養としての官能小説案内」はためになった。

教養としての官能小説案内 (ちくま新書) Book 教養としての官能小説案内 (ちくま新書)

著者:永田 守弘
販売元:筑摩書房
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 官能小説は、最も実用的な文学である。想像力を喚起し、刺激し、妄想を盛んにさせるために、作家たちはどのような工夫をしてきたか。戦後間もないカストリ雑誌や田村泰二郎「肉体の門」から、川上宗薫、そして現在の多種多様なジャンルに至るまで、通史として描くと同時に、豊富な引用で表現の変遷をたどることができる。

 著者は昭和8年生まれ。40年以上にわたり、毎年300編の官能小説を読みこなしてきたという。ご苦労さんです。

 まあ、「教養」と「官能」がどこでリンクするかは読み手しだいだと思うが。

⇒☆☆☆★。この本で、勉強します。

ジャスト・ライク・バーズ2010②

カップルのヒヨドリ

 季節もすっかり、春めいてきました。我が家のバードテーブルには、最近、ヒヨドリがつがいで現れるようになりました。

Whiyo

 両端のリンゴをついばんでいます。ヒヨドリは実ににぎやかな鳥で、その名も鳴き声から付けられたという説もあります。スズメを追いやり、餌台を独占するヒヨドリ。観ていて、飽きません。

笑点問題

なぜ視聴率を取るのか?

 日曜日の夕方といえば、「笑点」である。放送開始は1960年代の中ごろだったはずだ。落語家が集まって、お題にひねりを利かせた答えを出す「大喜利」で有名。気の利いた回答には「座布団一枚」ってやつ。

 いまだに人気があるのだよ、この番組。週間視聴率ランキングの万年上位なんだぜ。毎回、20%を軽く超えるのだ。

Shouten  でもなあ。面白くもなんともないんだぜ、中身的には。きくぞうはバカだし、楽太郎は腹黒いし、歌丸は死にそうだし。春風亭昇太も、このメンバーに入って、すっかり毒っ気が抜けてしまったような気がする。

 出ている噺家、個々人にはなんの恨みもありやしないが、なんの工夫もない、このような番組が高視聴率を取る。このことに、現在のテレビ界の病巣があるような気がしないか? しないか、別に。

読む快楽2010※29

「青春」がめんどくさい

 道尾秀介は注目される若手ミステリ作家で、ここ数年、相次いで力作を発表。「このミス」などでもランクインしている。その実力と、かわいい犬が描かれた表紙に魅かれて「ソロモンの犬」を読んでみた。

ソロモンの犬 (文春文庫) Book ソロモンの犬 (文春文庫)

著者:道尾 秀介
販売元:文藝春秋
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<あらすじ>主人公ら仲良し大学生カップル2組の目の前で、教授の息子が交通事故に遭う。飼い犬が突然、暴走し、車道に引きずられてしまったのだ。しかし、この犬は動物行動学的には、あり得ない行動をとったらしい。事故の真相に何があるか・・・。

 などと気を持たせても、出てくる「結果」がたいしたことないから、大して楽しめないのだ。あと、大学生カップルを主人公にしているから、恋だのナンだので実に面倒くさい。いわば「青春」の面倒くささである。

 この著者の作品としては、かなり低レベルのものではないか? まとまりも、落としどころも感心しない。すっきりしない。

 ちなみにタイトルは、動物や鳥と話すことができたソロモン王伝説に由来する。けど、それだけだ。

→☆☆★。残念な仕上がりでした

 

読む快楽2010※28

楽しくも哀しいファンタジー

 万城目学「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」を楽しく読み終える。秀作だ。

かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (ちくまプリマー新書) Book かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (ちくまプリマー新書)

著者:万城目 学
販売元:筑摩書房
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<あらすじ>かのこちゃんは元気な小学1年生、マドレーヌ夫人はどこからともなくかのこちゃんの家にやってきたトラ猫である。マドレーヌ夫人は、「外国語」を話すことができる珍しい猫だ。猫にとっての「外国語」、すなわち、犬と話すことができるのである。マドレーヌ夫人とその夫、かのこちゃんとそのかけがいのない友との出会いと別れ。瑞々しい感性でつづられるファンタジーだ。

<能書き>「鴨川ホルモー」の作者。「ホルモー」は買ってはいるが未読だ。でもこの感性、本当に瑞々しくて、素晴らしいと思ったね。

 誰もが経験しなくてはならない出会いと別れ。その喜びと哀しみを、ファンタジーに託しながら描く。なかなかの手練れである。

 そして、作者が楽しんで書いていることがよくわかるのだ。このような、あり得ない世界を、楽しげに提示する。小説家冥利に尽きるのではあるまいか。

→☆☆☆☆。動物好き、必読だ。

読む快楽2010※27

くだらねえなあ。

 神戸空港から新千歳へ帰るとき、読む本がなくなったので、大沢在昌「魔女の笑窪」を買った。家に着くまでにほとんど読み終えた。薄い小説であることよ。

魔女の笑窪 (文春文庫) Book 魔女の笑窪 (文春文庫)

著者:大沢 在昌
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読む快楽2010※26

あきらめることの効用

 無力な自分を認めることは人生において、「生きやすさ」を可能にするひとつの方向性である。精神科医の春日武彦の「しつこさの精神病理」はそのことを気づかせてくれる良書である。

しつこさの精神病理  江戸の仇をアラスカで討つ人 (角川oneテーマ21) Book しつこさの精神病理 江戸の仇をアラスカで討つ人 (角川oneテーマ21)

著者:春日 武彦
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読む快楽2010※25

わかりやすすぎて危険?

 2010年の「新書大賞」である。内田樹「日本辺境論」。実に面白い。すいすい、読めるわかりやすさ。そこがまた、ちょっと危ない気もするのだが。

日本辺境論 (新潮新書) Book 日本辺境論 (新潮新書)

著者:内田 樹
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読む快楽2010※24

自慢めいているが面白い

 特捜検察の行方が注目されている現在、実にタイムリーな出版であった。自慢話も多いがその内容には傾聴すべき点も多々あることは否めない。郷原信郎「検察の正義」である。

検察の正義 (ちくま新書) Book 検察の正義 (ちくま新書)

著者:郷原 信郎
販売元:筑摩書房
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読む快楽2010※23

交錯する人生

 天才たちの人生は時折、微妙に交錯して、静かな波をその後の人生に立たせる。ジャズの両巨頭たちもその例外ではない。

マイルスvsコルトレーン (文春新書) Book マイルスvsコルトレーン (文春新書)

著者:中山 康樹
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読む快楽2010※22

だめだ、こりゃ

 久しぶりに出た道内出身の直木賞作家だから、大事にしてあげたい。でも、だめだ。佐々木譲「北帰行」を読んでがっかりした。

北帰行 Book 北帰行

著者:佐々木 譲
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読む快楽2010※21

癖はあるけど

 この人の文章、癖はあるけど、首尾一貫性はある。その点は評価する。小谷野敦である。「天皇制批判の常識」も、挑発的なタイトルだが、その立論は筋道が通っている。

天皇制批判の常識 (新書y) Book 天皇制批判の常識 (新書y)

著者:小谷野 敦
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聞く喜び2010③

クラシック③サンソン・フランソワの10枚組

 

ことしは、ショパン生誕200年である。先日、ネットを観ていたら

Hurannsowa

サンソン・フランソワがショパンのコンチェルトからプレリュードまでを録音したCDボックスが出ていたので、思わず、注文してしまった。だって2500円なんだもん。

 フランソワはコルトーに見出された。酒好きで、46歳で亡くなってしまったが、「ショパン弾き」の代名詞のように語られていた時期があるはずだ。フランス・ピアニズムを代表する瀟洒・洒脱な演奏家であると思う。

 これ見よがしのテクニックを披露するのではなく、どこか大人の雰囲気を漂わせた演奏とでも言うのか。

 しかし、10枚で2500円!1枚250円だぜ、当たり前だけどさ。凄い時代だよな。

昼食の快楽2010※33

一水庵(1)=札幌市中央区南9条西15丁目

 南9条通にあるお蕎麦屋さん。瀟洒な店構えで、車などで通るたびに気にはなっていたが、入るのは初めてである。かみさんと、桑園方面に買い物に行った流れで、立ち寄ってみた。車がないと、なかなか来れない場所ではあるのだが。

 私は田舎風粗挽きそば=写真=、かみさんは天せいろを頼む。

Issuiann

 うまかった! これほどのそばは久しぶりである。エッジが立っているのである。切れ味が、すこぶる良いのである。「石臼挽き手打ちそば」の看板には、うそ偽りはない。

 特筆すべきは水切りの素晴らしさ。ざるの下には、1滴の水もこぼれていなかったのだ。それだけ、徹底して水切りをしているから、きりっとしたそばが味わえるのだろう。

 つゆは少々、甘めなのが江戸風である。たっぷりと、かつおぶしを使っていることがよくわかる風味である。だからそばつゆで割ると本当においしい。滋味が五臓六腑に染みわたってくるのである。

 価格設定は高めだ。しかし、それだけの価値は確実にある。また来よう!

 

 

⇒☆☆☆☆★。今年一番の収穫である。

地デジの日々2010①

買っちまったぜブルーレイ!

 2003年の秋以来使っていたDVDプレーヤーがおかしくなってきたので、ついに買い替えることに。「いっそのこと、ブルーレイだっ!」と勢いよく夫婦でヨドバシカメラに行き、シャープのアクオス系ブルーレイDVDを買い求めてしまった。

Bd

 いやはや、凄いもんだね。クリア極まりない映像。番組予約も一発。Gコードなんて関係ないのな。同時刻に2番組も録画できるし、操作は簡単だし、もっと早く求めておけばよかったぜ。

 一番、驚いたのは地上デジタル放送が見えるようになっていたことだ。うちのあたりは難視聴地域で、近いうちに、光フレッツ系の工事でもしようかとおもっていたところ。しかし、BDとつなげたら、地デジが映るようになったのだよ。なぜだ?

 テレビばかり見ていたらバカになってしまいそうで怖い。でも美しい画面には魅かれるよ。

 

スクリーン2010⑥

どこか消化不良

 スガイにて、ニコラス・ケイジ主演「バッド・ルーテナント」を観る。悪徳警官ものなのだが、なんか、食い足りない映画だな。

バッド・ルーテナント

<あらすじ=goo映画より>ニューオリンズ市警の刑事テレンス・マクドノーは、表は優秀な警官ながらも、押収麻薬を保管庫から持ち出し、高級娼婦フランキーと一緒に使用しているという裏の顔を持つ。不法移民一家惨殺事件の捜査指揮を執ることになったが・・・。

<能書き>ニコラス・ケイジが出てくると、画面があっという間に緩んでくる。この映画では、もっともっと悪い警官をやらなければならないのに、「善人」としてのケイジが立ち現われてしまうのだ。中途半端であり、消化不良なのだ。

  この作品は1992年に作られた映画のリメイク。92年版の主役はハーベイ・カイテルだった。全然、出来が違うぞ。

 監督はヴェルナー・ヘルツォーク。ヴィム・ベンダースらとニュー・ジャーマン・シネマを牽引した監督だぞ。ずいぶんと「へなちょこ」な映画を作ったものだ。

⇒☆☆★。だめです。ゆるゆるです。

昼食の快楽2010※32

すし心なかむら(2)=札幌市中央区北2条西3丁目敷島ビル地下1階

 敬愛する職場のヨンヤさんと行く。この店、以前は月に数回のペースで行っていたのだが、昨年末に、同様の寿司店「らんまん」を発見してからは、行く回数が激減しているのは確か。塩辛声のオヤジの威勢の良い「いらっしゃい!」が売り物なのだが。

 いつも頼むのはBセットちらし(980円)。ちらしに汁物、食後にデザートが出る。

201003101321000

 きょうの汁物は、エビの頭が入っていておいしかった。

 ちらしはネタ的にはまあまあなのだが、しゃりが固く感じるんだよな~。ネタもしゃりも、昨日のものだと思うのだが。

 満腹になります。そこそこの味だと思います。もう少し、CP(コスト・パフォーマンス)が良ければなあと思います。

→☆☆☆。オヤジの声が凄すぎる

昼食の快楽2010※31

千家(2)=札幌市中央区北1条西2丁目時計台ビル地下1階

 敬愛する職場のヨンヤさんと。この店は会社に近くていいのですが、ちょっとマンネリの気分もこれあり。とはいえ、今年に入って2回目です。

 それも何となく、この店名物の「とりもつそば」(900円)が食べたくなったからです。多分、おなかが空いていたのでしょう。何しろ、ボリューム満点のメニューですから。

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 どうですか? 表面はほとんど、野菜ととりもつで覆われていますよ。麺は平打ちの田舎風です。

 食べても食べても、減らない気がする。もつは汁気を吸って美味なのですが、そのうち、飽きてしまう。単一な味ですからね。

 汁は少々、甘口なのかな。もう少し、辛さがあっても良いようにも思います。

 ヨンヤさんは完食しましたが、私は少々、残してしまいました。う~む。年齢を考えないと辛いかな。

→☆☆☆。いいのですがもう少し値段を下げて量を減らすとかできないかな。

昼食の快楽2010※30

スパイスバー TARA(1)=札幌市中央区南1条西4丁目日本旅行ビル1階

 敬愛する職場のヨンヤさん、チャンク堂と行く。今年は初めて。久しぶりの来店になる。

 夜はバーになる関係か、店内は極めて暗い。カシミールカレーのポーク野菜を激辛で頼む。食後のラッシー付きで850円。

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 ポークは素揚げしてあるのだろうか、かなり脂っこい。そして、スープそのものもかなりどろどろしていて脂っぽいのである。オイリー系といいたいところだが、それを通り越して「くど系」である。

 辛みはそれほどでもない。どろどろさにすべてが収束してしまう。

 あとライスが軟らかすぎるような気もする。スープをかけると、くちゃくちゃになってしまうのだ。もっと、さっくりいけないものかというのが正直な感想だ。

 CP(コスト・パフォーマンス)的にはよろしいのだから、もう一工夫してみてはどうだろうか?

→☆☆☆。悪くはないのだが、くどすぎる

旅を打つ2010⑥

北へ帰る

 3泊4日の呉・広島ツアーも終了。いよいよ、北へ帰ります。

201003070933001 神戸空港13時発の飛行機に乗るので、広島駅は9時40分前後の新幹線で発ちました。駅で買い求めたのが写真の弁当。

 自分でも、本当にアナゴ好きだと思います。自宅用に「アナゴのかば焼き」というお土産も買ってしまったし。

 サバとアナゴ。マイ・フェヴァリット・フィッシュ。

旅を打つ2010⑤

そして広島へ

 旅も3日目。今日はまず、大和ミュージアムの向かいにある海上自衛隊の施設「てつのくじら館」に行きました。

Tetunokuzira ここは外側に、実際に使われていた潜水艦をどーんと展示していて、なかなかの迫力です。内容は掃海艇と潜水艦の活躍の紹介がメーン。

 潜水艦内部にも一部、入れます。でも居住空間などはとて狭く、閉所恐怖症の人には、とても辛い場所であると予想されます。また、背の高い人にとってもね。ジャイアント馬場さんだったら、身動きとれません。

 そして、午後には広島へ向かいました。「大和ミュージアム」を観たら、原爆ドームも観ないわけにはいかないと思ったのです。

Dome 強烈ですね。言葉を否定する何かがある。恐怖および、人間の愚行の集積としての存在。このあと、資料館にも行きましたが、もはや何も語ることはできません。なぜ、彼らは死ななければならなかったのか? 殺されなければならなかったのか? この恐怖の記憶をいかにして後世に伝えていくのか? さまざまな疑問符が頭をよぎりました。

 原爆ドームや強烈な展示を観た後では、食欲もなくなりますが、何とか元気を出してつけ麺に挑戦。たまたま、そこにあった広島県中区大手町の「びぜんや」というお店に入りました。つけ麺は550円です。

201003061345001 この値段ながら、なかなかじゃん、というのが感想です。麺も具も、ボリュームあります。特に具は野菜がたっぷり。こんなに野菜を入れたら、つけ汁が冷めてしまうと思うのですが、広島の人はあまり気にしないようですね。つけ汁はこってり味。なかなか、薄まらないようにしているのでしょうか?

 さて、旅の最後の夜は、札幌出身の女性と一献傾けたのです。新幹線駅ビルに入っている広島の銘酒「酔心」系列のお店にて、コイワシの刺身や空揚げを味わいました。

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 いろいろ、広島人気質などについて教えを乞うたのです。広島在住30年近くにもなるとさすが、ベテランです。札幌では思いもよらない、広島ローカリティーが面白かったのです。

旅を打つ2010④

大和ミュージアムで戦争を思う

 呉の2日目。たっぷりと、大和ミュージアムを見学しました。海軍好きにはたまらない施設なのですが、「大和」および戦争の悲劇性を忘れてはいけません。館内には、戦没者が生前、肉親にあてた遺書や手紙も多く、展示されています。生きたかったであろう人々の痛烈なる願い。叶わなかった思い。それらを前にしてはただ、立ち尽くすことしかできません。

 館内には人間魚雷「回天」の試作型が展示されています。その小ささには驚かされます。こんな狭い中に押し込められ、絶望的な戦いを強いられた若者たちがいたことを忘れてはいけません。戦争を指揮した人たちへの、無策や無能さへの怒りと同時に、若者を死に追いやった責任は、決して忘れてはならないと思います。

 そのような思いをはせる場所として、このミュージアムは機能すると思います。「戦争賛美」などという単語で片付けるのはやめましょう。きちんと自分の頭で考え、戦争についての想像力を働かせましょう。

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Beacon  昼食はミュージアム横のカフェ「ビーコン」で。海軍カレーというのがウリです。少々、辛目という「海軍激闘カレー」(950円

を頼んでみましたが、それほど辛くはなかった。でもまあ、懐かしいカレーライスといった感じで、好感は持てましたが。

 呉の中央桟橋からは、対岸の江田島にフェリーが出ています。片道20分ほど。ミュージアム見学後、行ってみることにしました。何しろ、海軍兵学校のあったところですからね。

Etazima  海軍兵学校跡は現在、海上自衛隊の第一術科学校になっています。江田島のフェリーターミナルからバスで5分ほど。入り口で名簿に記入すると、海自OBが何人かまとめて、施設内を案内してくれます。

 ゴミ一つなく清掃されており、どこか厳粛な雰囲気が漂います。ここで山本五十六や米内光正が、井上成美が学んだんだあという感慨がわいてきました。

 でも今の海上自衛隊、女性も多いのですね。構内のグランドでは、男女が一緒になって体育(というのかなんというのか)に汗を流しておりました。

201003051840000  さて、夜です。なかなか、盛り場に出て一人で飲むというのも面倒になってくるというもの。というわけで、またまたJR呉駅の近くのお好み焼き「徳兵衛」に入りました。さすが広島。こういう形態の飲み屋さんがあるんですね。

 焼きそばとビール、定番です。お店は大繁盛。一人の客なんて私ぐらいのもんです。目の前の大きな鉄板の上で、次々にお好み焼きが焼かれていきます。たくましい若い男の子たちが力技で焼いていきます。「意外な重労働だなあ」とビールを飲みながら眺めていました。

 でもまあ、焼きそばの味は「こんなもんかなあ」という感じでしたがね。

旅を打つ2010③

呉へ。「仁義」の原点へ

 今回は「仁義なき戦い」の原点ともいえる広島県呉市への旅です。

 とはいえ、目的は「大和ミュージアム」です。5年前に開館した呉市の施設で、戦艦大和の10分の1縮尺が展示されているのです。

 朝8時の新千歳発神戸空港行の飛行機乗り、新神戸から新幹線。広島から在来線に乗って呉へ。午後1時過ぎには到着しました。早いもんです。

 駅から歩いて5分ほどで大和ミュージアムです。もともとは海だったところを埋め立てました。造船所がひしめき、大型クレーンが林立する。大型船も係留されており、まさに港湾都市です。

Yamato02  10分の1大和はさすがです。全長26メートル。圧倒される大きさです。細部まで造りこまれているのがよくわかります。

Susikatu  晩飯はJR呉駅に入っている「すし活」にて。ビールを飲みながら、あなごの押しずしと巻きものを食べました。うまかった! 特に押しずしは絶品。瀬戸内海のアナゴは、やはり、違うのだろうか。ほくほくと柔らかく、口の中で崩れていくのです。アナゴに魅せられながら、呉の夜は更けていくのでした。

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スクリーン2010⑤

ファンはありがたいもんだぜ

 札幌市北区のミニシアター「蠍座」は良い。1本800円、2本見たら1200円だぜ。貧乏人の味方だぜ。プログラムも面白いし。

 ということで、2月27日に「クヒオ大佐」ともう1本、「アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち」を観たのである。

 <解説=goo映画より>1980年代初頭、スラッシュ・メタルの旗手として脚光を浴び、多くのバンドからもリスペクトされたカナダのへヴィ・メタル・バンドが「アンヴィル」だ。84年には日本で開かれたロック・フェスにも出演した。しかし、現在、ボーカルでリーダーのスティーヴは、給食配給センターで働いている。結成時依頼のメンバーで親友のロブは無職だ。バンドは続けているが、かつての人気はない。そんな彼らに、ヨーロッパツアーの話が舞い込んだ。再起をかける2人だが・・・。バンドの栄枯盛衰を描いたドキュメンタリー。

 <わが思い>傑作である。まさしく「夢を諦めきれない」バカ野郎が、もがいている。時流に乗りきれなかったからといって、本来の自分は捨てない。時代と寝ない。このことの難しさは、40歳を超えた男なら誰でもわかっている。しかし実行はできないはずだ。

 この2人、深い信頼感でつながっている。家族たちもやさしい。その支えがなければ、とっくに「諦めきった」はずだ。

 そしてラストシーン。ファンはありがたいよ

。なんとも感動的だよなあ。日本のファンは優しいよ、本当に。

⇒☆☆☆☆。 メタルを聞いて胸がほんのりしてどうすんだ、と突っ込みたくなるが、いい映画です。

昼食の快楽2010※29

そば酒房 札幌円山 柚(1)=札幌市中央区北1条西3丁目札幌中央ビル地下

 札幌グランドホテルの向かいに、新しいそば店ができました。店名通り、円山に本店があり、そちらは何回かいったことがあります。お酒がメーンなのですが、おいしかった記憶があるので入ってみました。

201003021302000

 2月8日に開店したそうです。シックな店内インテリアは女性に人気が出そうです。田舎せいろそばを頼んでみました。780円です。

 まさしく、写真の通り「田舎」です。しっかりしたコシ、そば粉の風味、いいですね。

 ただ、つゆの当たりが少々、きついかな。まだ、固さが残っているような気がしました。

 そして問題はこの量でしょう。少ないのです。具はありませんからね。ざっと5、6口で食べ終わってしまう量でこの値段はいかがなものか・・・。女性ならいいかもしれませんがね。CP(コスト・パフォーマンス)的には、一考の余地あり、ですか。

 しかし、そばはいい。かしわぬきとかもあるので、サイドメニューで満腹感を味わうべきなのかもしれません。

→☆☆☆★。そばの良さは出色しているのですがね。

昼食の快楽2010※28

ラーメン東一(1)=札幌市中央区北2条西3丁目敷島ビル地下1階

 ヨンヤさんと、「美唄とりもつそばでも」ということで敷島ビルに向かったのだが、「たまにはちょっと、変わったものを」ということで、ラーメンに。まあ、どこが変わっているかわかりませんが。

 1人では、たまに来る店なのですが。ランチを過ぎると、午後4時過ぎには店を閉めてしまうのです。

 ランチタイムメニューの「セット」を頼むと、ラーメンに半チャーハンがついてきます。ボリュームはなかなかです。ラーメンは味噌、塩、醤油の中からチョイスします。

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 ラーメン、何とも昔を感じさせるノスタルジーな味。昔の札幌ラーメンって、こうだったよな~という感慨に浸ってしまいます。具もシナチクにチャーシューと極めてシンプル。茎わかめが入っているのがちょっと、珍しいかな。

 コクは感じさせない。西山製麺の太麺とも、それほどマッチしているとは思えない。でも、何だかいいんですね。「懐かしさ」で食べさせてしまう。「懐かしさ」がスープを口に運ばせるのです。ヨンヤさんも感激しきりのようでした。 

このお店、老舗です。30年近く、やっているのではないでしょうか。初老のご夫婦がやっていて、その分業の息もぴったり合っていて、見ていて、気持ちいいです。

→☆☆☆★。懐かしさも味のうち。

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