本を読む日々2009※55
期待したのだが。それほどでも・・・。
米澤穂信の「追想五断章」を読む。今年の「このミステリーがすごい!」では第4位、週刊文春のベスト10でも第4位。
追想五断章 著者:米澤 穂信 |
古書店で働く青年が、若い女性から「亡くなった父が書いた5つの小説を探してください」と頼まれる。いずれも、結末が伏せられた、いわゆるリドル・ストーリーである。調査を続けるうち、22年前にアントワープで起きたある事件に青年は逢着するのであるが・・・。
「このミス」などでは、伏線の張り方や技巧が評価されていたように記憶するが、それほどのものではない。この作家、もともとかなりのトリッキー志向であるから、従来の作風からはみ出したものではないのだ。
行きつく事実がスケール感に欠けてなんだかなあ、と思ってしまうのだ。ずいぶんと勿体ぶってはいるがね。リドル・ストーリーも大したことない。
まあ、バブル崩壊直後、1990年代初めのうらぶれた感じの描写はなかなかか。でも、そのあたりに時代設定した意図もよくわからないしなあ。
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