本を読む日々2009※56
すごいです。ぶっ飛んでます。
今年もずいぶんと押し迫った段階で、なかなかにすごい1冊に出会いましたよ。平山夢明「DINER(ダイナー)」です。
![]() |
![]() |
ダイナー 著者:平山夢明 |
暴力団の金を強奪しようとして失敗し、山中に埋められかけられたところを、何とか助かったオオバカナコ。プロの殺し屋が集う会員制ダイナーでウェイトレスをすることになる。そこを訪れる客たちは、邪悪であり、凶悪であり、常識の通用しない連中ばかりだが、みな心に深い傷を負ってもいた。オオバカナコはこの異常な世界を生き抜くことができるのか?
2007年に「独白するユニバーサル横メルカトル」で国内ミステリ界を席巻した平山夢明の長編である。バイオレンスと猟奇風味、そこにグルメ志向も織り交ぜて、ぐちゃぐちゃのアンダーグラウンドが現れる。確実に読者を選んでしまう作品ではあるが、はまったら抜けられない。一気読み必至の力技である。
入れ替わり立ち替わりやってくる殺し屋群像がユニーク。そんな彼らとの触れ合いの中で、最初は単なる「バカナコ」だったヒロインが成長していく過程も面白い。
« 昼食としての現在※77 | トップページ | イノシシを食す »
「読書2009」カテゴリの記事
- 本を読む日々2009※12月まとめ(2009.12.31)
- 本を読む日々2009※56(2009.12.29)
- 本を読む日々2009※55(2009.12.27)
- 本を読む日々2009※番外編(2009.12.11)
- 本を読む日々2009※54(2009.12.09)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント