本を読む日々2009※48
小説という哀しみ。
でも、文学って何なんだろうね? 文章によって人を感動させる行為だとも思うのだが。その虜になって、どれだけの人間が狂ったか。
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小説家 (講談社文庫) 著者:勝目 梓 |
バイオレンス&セックス作家、勝目梓。しかし、高校中退後、長崎の炭鉱に勤め、いつの間にか「ブンガク」にかぶれ、女を何人も泣かす。その生涯を描く私小説である。
沈鬱なドラマです。しかし、本人が「馬鹿」といえるほど、あっけらかんとしているので笑いさえ起きます。このべとべと、どろどろしている感覚が身上。面白いです。後半、トーンが落ちて自分を裁こうとするのは興ざめですけど。
「ブンガク」の魔力を知れ。そのために何万人の青年が死んだか。そして何万人の青年を鼓舞したか。「ブンガク」の被害者実像ですね。
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