アンド・アイ・ラブ・ビートルズ⑪
ごちゃまぜの混乱。もしくは解体への傾斜
「ザ・ビートルズ」(通称・ホワイトアルバム)。これはこれで、評価の難しいアルバムだ。私は好きだけど。
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ザ・ビートルズ アーティスト:ザ・ビートルズ |
しかし、このペンキをぶちまけたようなまとまりのなさは、すでに(アルバムタイトルとは逆に)、ビートルズというバンドとして4人がやっていく必然性のなさを如実に示している。ジョンはジョンの音楽、ポールはポール、ジョージはジョージの音楽をやろうという意思しかそこにはない(リンゴは別格。何も考えていないから)。グループとしてやろうという意思が皆無なのだ。ならば、そのあとの道は解散しかなかろう。
でも、繰り返すが、このアルバムは好きだな~。特にジョンのナンバーが。「ハッピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン」「アイム・ソー・タイアード」なんてものすごく、恰好の好いロックだったもんな。ソロ・アルバムに入っていてもいいくらいの。
それに「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」という傑作をついにかましたジョージの成長。エリック・クラプトンはこの曲のリードギターをジョージに頼まれ、「本当に弾いていいのかい?」とビビったそうだ。それはビビるよな。でも、このアルバム以前に、メンバー以外がリードをとったりすることはなかったはずだから、それもまた、解体に進んでいたことを示すエピソードなのかもしれない。
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