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本を読む日々2009※30

絶望。その中で。生きる道の選択

 コーマック・マッカーシーの「ザ・ロード」を通読。

 絶望的な小説だ。核戦争後と想定される社会、より暖かい地方へ向かって、資材をスーパーマーケットのカーゴに積んで進む父子。食人はもはや当たり前の社会で、父子は「火を運ぶもの」「善きもの」として食人はしない。

ザ・ロード Book ザ・ロード

著者:コーマック・マッカーシー
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 文体もまた異常だ。散文詩のようである。何があったかは明晰ではない。何も、客観的な説明は一切ない。ただ、南へ向かう父子がいるだけだ。

 誰もが正気を失い、人を殺して、人を食らう時代、もしくは、状況。

 しかし、希望はある、「少年」のために。救われなくてはならない魂は存在するのだ。

 身震いした。絶望の中で、生きていくこと。絶望の果ての希望を思って。

 私は小説は希望を描くものだと思う。その意味からも、凄い小説であると結論するものである。

 この作家、アカデミーを獲った「ノー・カントリー」の原作者として知られる。幼い息子からインスパイアされた作品だという。

⇒☆☆☆☆

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